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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 不妊治療コラム 厚生労働省「不妊予防支援パッケージ」をもとにどんな取り組みが進んでいるの?婦人科・不妊治療専門クリニック全国アンケート、結果発表!

厚生労働省「不妊予防支援パッケージ」をもとにどんな取り組みが進んでいるの?婦人科・不妊治療専門クリニック全国アンケート、結果発表!

2021/11/16 公開
2024/01/30 更新

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今年9月、厚生労働省が発表した「不妊予防支援パッケージ」。女性の健康を包括的に支援することで、不妊予防に向けた取り組みを推進するための政策です。不妊の予防を政府がサポートし始めるなか、最前線の婦人科・不妊治療専門クリニックではどんな取り組みがされているのでしょうか。妊活メディアの『赤ちゃんが欲しい(あかほし)』編集部が全国の施設にお伺いしました!

最前線の婦人科・不妊治療専門クリニックにアンケート

Q1.「不妊治療の支援」において、もっとも注力されていることを教えてください

「不妊治療の支援」において、もっとも注力されていること

“妊娠”という結果が大事と、的確な「生殖医療の提供」を意識している医師が多数でした。「患者への寄り添い、ホスピタリティ」を挙げる声も多く、クリニック全体でメンタルケアの向上につとめている姿勢が伺われます。

Q2.「不妊治療と仕事との両立支援」において、もっとも配慮していることを教えてください

不妊治療と仕事との両立支援」において、もっとも配慮していること

共働き世帯がふえるなか、「通院回数を軽減する治療の提案」「夜間や休日の診察の拡充」「待ち時間の軽減」が3大項目として挙がりました。「不妊退職」を避け、働きながら妊活を始められる、つづけられる環境整備が進んでいます。

Q3.特に強みとされている治療領域を教えてください

特に強みとされている治療領域を教えてください

タイミング療法、人工授精といった「一般不妊治療」、体外受精、顕微授精などの「高度不妊治療」の両者に力を入れていると答えたクリニックがほとんどという結果に。培養士の技術向上や培養システムの拡充、不育症ケアへの注力も見られました。

妊娠という結果につながるオーダーメイド治療をめざして

治療をスタートしようとしている、すでに進めているご夫婦に対しては、妊娠に導くことがいちばんの支援と考えているクリニックが多いことがわかりました。

「結果にこだわった科学的・医学的・計画的不妊治療を提供したい」と浅田レディース品川クリニック院長の浅田義正先生。「やはり小さい命を胸に抱いていただくという結果につながらないと不妊治療の支援にはなりません」(大谷徹郎理事長/神戸ARTレディスクリニック)。藤原敏博院長(フェニックス アート クリニック)も、「手術も含めた総合的な診療を高いレベルで行うことを心がけています」と、高度生殖医療にとどまらない、治療の提供を掲げています。

「(Q1の)項目の全てが重要であり、うち一つを選択するものではないと思います。マニュアル化するのではなく、個々の症例のその時その時の状況に合わせて治療計画を組み立てるよう努力しております」(箕浦博之院長/みのうらレディースクリニック)と、女性一人ひとり、カップル一組ずつの体や事情にあわせて行う、生殖医療特有のオーダーメイド治療に関するコメントも見られました。津田沼IVFクリニックの吉川守院長も「“個”を重視すべきで、1回1回1人1人1組1組の治療を考えています」。

仕事と妊活の両立を支援。「治療を続けられる」寄り添い医療

仕事と妊活の両立支援についても、コメントが多数寄せられました。

「通院回数を減らす治療のために、あらかじめスケジュールを綿密に計画して提示する」と政井哲兵院長(佐久平エンゼルクリニック)。北村誠司院長の明大前アートクリニックでは、コロナ以前からすすめていた夜間、休日の診療体制が、より拡充されています。

「妊娠してもらうための医療提供は前提ですが、まず通院できないと提供すらできません。通院することが苦にならないために相談できる窓口を多く設定したり、待ち時間を少なくしたり、ちょっとした楽しみ(お菓子など)もご用意しています」(宮﨑薫院長/はらメディカルクリニック)。

検診・検査におけるデジタル化も

不妊予防支援の観点から行われた本アンケートでは、検診・検査におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化についてのコメントも見られました。鈴木康夫院長(鈴木レディスホスピタル)が「LINE による情報伝達」を挙げているほか、「検査結果をお伝えするのみの受診はオンライン診療を推奨しています」という峯克也院長(峯レディースクリニック)も。

デジタル化により、検診・検査の目的への理解度アップ、通院時間の短縮、仕事との両立のしやすさがすすむことが期待されます。

妊活女性・カップルのメンタルケアやベビ待ち中のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上をサポートするため「カウンセリング、セミナー、不妊専門スタッフなどを充実し、満足頂ける医療体制をめざしています」(吉田仁秋院長/仙台ART クリニック)も多数見られました。

編集部より
全国の婦人科・不妊治療専門クリニックの医師の声をまとめました。不妊治療と仕事の両立サポートや、妊娠に向けてのさらなる医療の充実に、各施設が心を砕いていることがわかります。政府による「不妊予防支援パッケージ」をきっかけに、妊活・不妊治療にとりくみやすい社会の実現が進むことを願います。

アンケートにお答えくださったクリニック(50音順)

IVF大阪クリニック 院長 福田愛作先生
IVFなんばクリニック 院長 中岡義晴先生
浅田レディース勝川クリニック 院長 浅田義正先生
浅田レディース品川クリニック 院長 浅田義正先生
浅田レディース名古屋駅前クリニック 院長 浅田義正先生
井上善レディースクリニック 院長 井上善仁先生
いまいウイメンズクリニック 院長 今井文晴先生
ウィメンズクリニックふじみ野 院長 林 直樹先生
ART レディスクリニックやまうち 院長 山内憲之先生
可世木レディスクリニック 院長 可世木博先生
金山レディースクリニック 副院長 邨瀬智彦先生
銀座レディースクリニック 院長 石川聖子先生
こうのとりwomen’s care クリニック 院長 澤村茂樹先生
神戸ART レディスクリニック 理事長 大谷徹郎先生
国分寺ウーマンズクリニック 院長 谷垣礼子先生
埼玉医科大学総合医療センター 教授 高井 泰先生
佐久平エンゼルクリニック 院長 政井哲兵先生
さっぽろART クリニックn24 院長 藤本 尚先生
三軒茶屋ウィメンズクリニック 院長 保坂 猛先生
CM ポートクリニック 院長 安部裕司先生
JCHO 群馬中央病院 副院長 伊藤理廣先生
芝公園かみやまクリニック 院長 神山 洋先生
鈴木レディスホスピタル 院長 鈴木康夫先生
仙台ART クリニック 院長 吉田仁秋先生
高木病院 副院長/不妊センター長 小島加代子先生
津田沼IVF クリニック 院長 吉川 守先生
徳永産婦人科 院長 徳永 誠先生
徳山中央病院 副主任部長 山縣芳明先生
西川婦人科内科クリニック 医師 田中雄介先生
はらメディカルクリニック 院長 宮﨑 薫先生
久永婦人科クリニック 院長 久永浩靖先生
広島HART クリニック 院長 向田哲規先生
フェニックスアートクリニック 院長 藤原敏博先生
ふたばクリニック 院長 福垣洋行先生
HORAC グランフロント大阪クリニック 院長 森本義晴先生
ほりたレディースクリニック 院長 堀田裕之先生
峯レディースクリニック 院長 峯 克也先生
みのうらレディースクリニック 院長 箕浦博之先生
明大前アートクリニック 院長 北村誠司先生
メディカルパーク横浜 院長 菊地 盤先生
リプロダクション浮田クリニック 副センター長 浮田美里先生
レオゲートタワーレディースクリニック 事務長 井阪恵子先生
レディスクリニックコスモス 院長 桑原 章先生

※アンケートは2021年9月、郵送およびメールにて、全国の産婦人科・不妊治療専門クリニックを対象に実施しました。お答えいただいた施設のみなさま、ありがとうございました。

『赤ちゃんが欲しい(あかほし)』は、主婦の友社が運営する妊活・不妊治療のお悩み解決メディア。ドクターや専門家監修の信頼コンテンツを中心に「妊娠したい」を全力サポートします。全国のクリニックや施設の検索もラクラク。

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