脳の65%は油でできている!不足すると影響大の「オメガ3」とは?妊活中から摂るべき理由は、赤ちゃんの脳力アップにあった⁉︎【医師監修】

「妊活や妊娠中には葉酸サプリを」とよく聞きますが、実は葉酸だけでなく、ほかにも妊活中に積極的に摂りたい栄養素があります。それが「オメガ3」の油。赤ちゃんの健康な発育に加えて、脳力アップに大きな影響をもたらすそうです。
『「オメガ3」が妊娠・出産に与える影響』に続いて、公衆衛生の専門医※で、自身のクリニックでも患者さんにオメガ3の油をすすめている伊藤明子(いとう みつこ)先生にお話を伺いました。
※:公衆衛生学:人間を集団として、人類全体が健康になることを研究し実践する医学分野。予防医学、健康教育、疫学(ひとを集団として観察して研究)や統計、医療コミュニケーションなどのサブ分野があります。WHO(世界保健機構)が行っている活動であり、誰一人置き去りにしない、すべてのひとに健康を、を基本精神としています。
不足すると脳に影響大!赤ちゃんの脳力を左右する「オメガ3」
子どもの脳はお母さんのお腹にいるときから、2歳くらいまでの間に急速に発達します。脳の65%は油でできており、オメガ3の油は脳組織に多く集まる油のため、オメガ3の摂取が足りているかどうかは、赤ちゃんの脳にとても大きな影響を及ぼします。
脳のすべての分野においてDHA(脳に蓄積されるオメガ3)は重要で、言語機能のほか思考力、記憶力といった認知機能にも大きく関わっており、IQとも密接な相関関係があるといわれています。
赤ちゃんの脳力を高めるためには、できれば出産の2年前からコツコツとオメガ3を摂取することが理想です。とくに妊娠期には、妊娠していない時の1.5倍の食事をとり、オメガ3を欠かさないこと。EPAとDHAが少ないと早産や流産のリスクを上げる原因にもなってしまいます。
もしベジタリアンやヴィーガン、マクロビなどの食事を続けているなら、脂肪酸組成の値が低くなっている可能性があります。一度血液検査で数値を確認し、食生活を見直す必要があるかもしれません。
関連記事:現代人には圧倒的に不足している栄養素「オメガ3」約37兆個の細胞を支えているってホント?
覚えておきたい!妊娠、出産したら離乳食にもオメガ3
また、離乳食にもぜひ、アマニ油やえごま油に含まれるα-リノレン酸と魚のEPA・DHAを両方とり入れてください。
完全母乳でもミルクでも、離乳食は必ず生後5~6ヶ月から始めましょう。母乳を2歳まで続けても問題ないのですが、離乳食は5~6ヶ月から着々と始めないと赤ちゃんの体と脳の発育が遅れてしまいます。
オメガ3は、青魚(イワシ、シャケ、サンマ、マグロ、サーモンなど)や、アマニ油やえごま油などの植物油に含まれています。オメガ3は体内で合成されないため、食品から摂る必要があります。魚を食べられない日には、アマニ油またはえごま油を毎日小さじ1杯(4g強)摂ることを習慣にしましょう。
ただしオメガ3の植物油は酸化しやすく加熱調理には使えません。また脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)と組み合わせることでより吸収が高まるため、人参やかぼちゃなどの緑黄色野菜やナッツなどと組み合わせるのもおすすめです。
とはいえ、あまり難しく考えず、みそ汁やサラダといった普段のメニューに、アマニ油やえごま油を垂らすだけでいいのです。サラッとしてくせがなく、味もよくなるので、子ども向けのトマトソースやデミグラスソースに合わせたり、デザートに使っても。まずは、毎日小さじ1杯のオメガ3の油が習慣となるよう心がけてみましょう。
ライター/入江 由記
もっと知りたい「オメガ3」関連記事
ぐっすり眠れてる?「オメガ3」で睡眠の質を上げよう!
最新研究でわかった”細胞に効く油”「オメガ3」
▶︎生殖能力が高い男性の共通点は「オメガ3」だった?
関連タグ
公衆衛生の専門医。小児科医。赤坂ファミリークリニック 院長。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。テレビ・雑誌などメディア出演多数。二児の母。今年1月に著書「医師が教える子どもの食事50の基本. 脳と体に『最高の食べ方』『最悪の食べ方』」(ダイヤモンド社)発売予定。医学的根拠に基づき、毎日の食卓で何を出すべきで何を避けるべきかが一目でわかり、食に対する迷いがなくなる内容となっている。
- 24時間
- 月間
-
1【山羊座】2025年4月の授かり運は?パートナーへのアドバイスも|Love Me Do(ラブミードゥ)のマンスリー授かり星占い2【魚座】2025年4月の授かり運は?パートナーへのアドバイスも|Love Me Do(ラブミードゥ)のマンスリー授かり星占い3【山羊座】2025年4月の全体運は?|Love Me Do(ラブミードゥ)のマンスリー授かり星占い4【村上佳菜子さんインタビュー】 妊活前に多嚢胞性卵巣症候群と判明。どう向き合う?【前編】5【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!6【大島美幸さん2人目妊活記】8年ぶり42歳の妊活は体外受精から。年齢の壁を痛感した流産【前編】7【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも8【大島美幸さん2人目妊活記】44歳で区切りをつけた不妊治療。妊活を終えた今、思うこと【後編】9【セックスレス】できればセックスしたくない。けど、妊娠したい!医師がアドバイスします105月生まれなら、いつ妊娠?私の妊活逆算カレンダー【5月出産ママになる】
-
1「赤ちゃんが欲しい!」男性不妊が原因の夫婦が顕微授精にトライ【胚培養士ミズイロ】2【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!3
会員限定
4『情熱大陸』で紹介されていた「ICSI」って何?全国から患者さんが続々!加藤レディスクリニック院長に聞く5【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも632歳で一人目妊娠計画。結婚式後すぐに妊活スタート|大場美奈さん妊活インタビュー【前編】7【村上佳菜子さんインタビュー】 妊活前に多嚢胞性卵巣症候群と判明。どう向き合う?【前編】8【水瓶座】2025年3月の全体運は?|Love Me Do(ラブミードゥ)のマンスリー授かり星占い9「これって妊娠反応?」妊娠検査薬リアル100選!陽性の線ってどれくらいの濃さ?いつごろ使った?メーカー別、判定体験&写真を一挙公開10『情熱大陸』で話題に! 加藤レディスクリニックの培養士さんに聞く「大切な受精卵を託す培養士の仕事」