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生殖能力が高い男性、実は共通点があった⁉︎男性も注目したい栄養素「オメガ3」が不足しがちな人が増加中…どうすればいい?

妊活ライフ
2023/01/12 公開
2023/07/06 更新

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日本では5.5組に1組は何らかの不妊治療をしたことがあるといわれているほど、自然妊娠率は低くなっています。晩婚化・晩産化、ストレスを抱きやすいなどの背景があるのは否めませんが、さらに突き詰めると“妊娠する母体および父親の精子が弱くなってきている”という事実もわかってきました。

今回は日本脂質栄養学会理事長で、オメガ3系脂肪酸に関する脳機能研究の第一人者である麻布大学 生命・環境科学部の守口 徹先生にオメガ3の精子への影響について、詳しく伺いました。

「オメガ3」は女性だけでなく男性にも必要な栄養素?

アメリカのアンドロロジー(雄性学)学会誌に掲載された論文※1や研究から、精子の頭と尾っぽに高レベルのオメガ3が集積していることがわかりました。また2010年にClinical Nutrition誌に掲載された論文や研究から「不妊男性は、生殖能力のある男性よりも、精子中のオメガ-3 FA の濃度が低い」ことが明らかになりました。

精子が卵子を目指す時のしっぽ(鞭毛)の柔軟性にはオメガ3が必要です。卵子までたどりつける元気な精子の数が多いほど妊娠の確率は上がりますが、その精子の活発な運動能力を決めるのがしっぽであり、その大事な栄養となるのがDHA(体内に蓄積するオメガ3)なのです。

オメガ3が足りておらず、精子のしっぽのしなやかさが失われて動きが悪くなってしまうと、卵子までたどり着きにくくなると考えられています。妊活のため、男性も日頃からオメガ3の油を摂っていることがとても重要なことであることを、ぜひ覚えておいてください。

関連リンク:妊活中の食事の超キホン|妊娠のために何をどう食べるのが正解?

オメガ3不足の人が増加中…理由は?

妊娠の始まりは卵子と精子が受精し受精卵ができることですが、卵子も精子も受精卵も、柔軟な細胞膜であることが重要です。

その柔軟な細胞膜を作ってくれるオメガ3が多く含まれている魚食の摂取量がここ20年ほどで大幅に減少したことで、オメガ3不足の状態になっている人が多く、このことが自然妊娠を難しくしていることのひとつに考えられています。

不妊原因の割合は男女半々とのデータがあり、妊活は女性だけが気を付ければよいことではありません。現代人の多くがオメガ3不足の状態なのですから、パートナーともども、積極的にオメガ3を摂ることを心がけてください。

オメガ3が不足してしまうことを避けるため、魚介類を食べられない日には、毎日小さじ一杯のアマニ油やえごま油をきちんと意識して摂る習慣をつけていきましょう。

※1.参考文献:Mohammad Reza Safarinejad et al, Relationship of omega-3 and omega-6 fatty acids with semen characteristics, and anti-oxidant status of seminal plasma: a  comparison between fertile and infertile men, Clin Nutr, 29:100-5 (2010)

ライター/オメガさと子

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麻布大学 生命・環境科学部 食品生命科学科 食品栄養学研究室 教授。
横浜市立大学卒 国立がんセンター研究所、東京大学 薬学部に研究出向の後、同大学で博士号を取得。 米国国立衛生研究所(NIH)で脂肪酸と脳機能に関して研究。 2008年より現職。 日本脂質栄養学会 理事長。気分障害を中心としたオメガ3系脂肪酸に関する脳機能研究の第一人者。

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