脳の65%は油でできている!不足すると影響大の「オメガ3」とは?妊活中から摂るべき理由は、赤ちゃんの脳力アップにあった⁉︎【医師監修】 | 不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし(赤ちゃんが欲しい)
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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 妊活ライフコラム 脳の65%は油でできている!不足すると影響大の「オメガ3」とは?妊活中から摂るべき理由は、赤ちゃんの脳力アップにあった⁉︎【医師監修】

脳の65%は油でできている!不足すると影響大の「オメガ3」とは?妊活中から摂るべき理由は、赤ちゃんの脳力アップにあった⁉︎【医師監修】

2023/01/23 公開
2023/07/06 更新

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「妊活や妊娠中には葉酸サプリを」とよく聞きますが、実は葉酸だけでなく、ほかにも妊活中に積極的に摂りたい栄養素があります。それが「オメガ3」の油。赤ちゃんの健康な発育に加えて、脳力アップに大きな影響をもたらすそうです。

『「オメガ3」が妊娠・出産に与える影響』に続いて、公衆衛生の専門医で、自身のクリニックでも患者さんにオメガ3の油をすすめている伊藤明子(いとう みつこ)先生にお話を伺いました。

※:公衆衛生学:人間を集団として、人類全体が健康になることを研究し実践する医学分野。予防医学、健康教育、疫学(ひとを集団として観察して研究)や統計、医療コミュニケーションなどのサブ分野があります。WHO(世界保健機構)が行っている活動であり、誰一人置き去りにしない、すべてのひとに健康を、を基本精神としています。

不足すると脳に影響大!赤ちゃんの脳力を左右する「オメガ3」

子どもの脳はお母さんのお腹にいるときから、2歳くらいまでの間に急速に発達します。脳の65%は油でできており、オメガ3の油は脳組織に多く集まる油のため、オメガ3の摂取が足りているかどうかは、赤ちゃんの脳にとても大きな影響を及ぼします。

脳のすべての分野においてDHA(脳に蓄積されるオメガ3)は重要で、言語機能のほか思考力、記憶力といった認知機能にも大きく関わっており、IQとも密接な相関関係があるといわれています。

赤ちゃんの脳力を高めるためには、できれば出産の2年前からコツコツとオメガ3を摂取することが理想です。とくに妊娠期には、妊娠していない時の1.5倍の食事をとり、オメガ3を欠かさないこと。EPAとDHAが少ないと早産や流産のリスクを上げる原因にもなってしまいます。

もしベジタリアンやヴィーガン、マクロビなどの食事を続けているなら、脂肪酸組成の値が低くなっている可能性があります。一度血液検査で数値を確認し、食生活を見直す必要があるかもしれません。

関連記事:現代人には圧倒的に不足している栄養素「オメガ3」約37兆個の細胞を支えているってホント?

覚えておきたい!妊娠、出産したら離乳食にもオメガ3

また、離乳食にもぜひ、アマニ油やえごま油に含まれるα-リノレン酸と魚のEPA・DHAを両方とり入れてください。

完全母乳でもミルクでも、離乳食は必ず生後5~6ヶ月から始めましょう。母乳を2歳まで続けても問題ないのですが、離乳食は5~6ヶ月から着々と始めないと赤ちゃんの体と脳の発育が遅れてしまいます。

オメガ3は、青魚(イワシ、シャケ、サンマ、マグロ、サーモンなど)や、アマニ油やえごま油などの植物油に含まれています。オメガ3は体内で合成されないため、食品から摂る必要があります。魚を食べられない日には、アマニ油またはえごま油を毎日小さじ1杯(4g強)摂ることを習慣にしましょう。

ただしオメガ3の植物油は酸化しやすく加熱調理には使えません。また脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)と組み合わせることでより吸収が高まるため、人参やかぼちゃなどの緑黄色野菜やナッツなどと組み合わせるのもおすすめです。

とはいえ、あまり難しく考えず、みそ汁やサラダといった普段のメニューに、アマニ油やえごま油を垂らすだけでいいのです。サラッとしてくせがなく、味もよくなるので、子ども向けのトマトソースやデミグラスソースに合わせたり、デザートに使っても。まずは、毎日小さじ1杯のオメガ3の油が習慣となるよう心がけてみましょう。

ライター/入江 由記

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公衆衛生の専門医。小児科医。赤坂ファミリークリニック 院長。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。テレビ・雑誌などメディア出演多数。二児の母。今年1月に著書「医師が教える子どもの食事50の基本. 脳と体に『最高の食べ方』『最悪の食べ方』」(ダイヤモンド社)発売予定。医学的根拠に基づき、毎日の食卓で何を出すべきで何を避けるべきかが一目でわかり、食に対する迷いがなくなる内容となっている。

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