体外受精を成功に導くには、高い採卵技術と 的確な排卵誘発方法が必要です【麻布モアンテールレディースクリニック】
体外受精の治療方法とすすめ方について「麻布モンテアールレディースクリニック」にお話を聞きました。
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新たにフロアを増設開放的で心地の良い空間で患者さんをおむかえしております
麻布十番駅から徒歩3分という立地の良さにある麻布モンテアールレディースクリニック。立地はもちろん、働く女性にも優しい診療時間で通いやすいと評判のクリニックです。同院は昨年6月に新たにフロアを拡張。新しい待合室には自然の光が差し込み明るい雰囲気です。
新たにフロアを増設。白と木目を基調とした待合室は開放的な空間で、光が差し込み暖かみのある明るい雰囲気
「昨年6月に、それまで3階フロアのみだったクリニックを5階に拡張しました。5階では外来診療を行い、3階には培養室や採卵室といった培養部門を置いています。患者様に少しでも快適にお過ごしいただきたいという想いから、これまでよりも広く、開放的な空間を創りました。」白を基調とした中に温かみのある木目がアクセントとなって、とてもリラックスできる雰囲気。安心して治療を受けることができそうです。
「昨年4月に保険が適用され、不妊治療はより一般的なものになってきました。治療を始めようか迷っている人も、既に治療をしているけれどなかなか良い結果が出ない人も、誰でも気軽に来ていただけるようなクリニックでありたいと思っています。」
過ごしやすい雰囲気で、ゆったりとお待ちいただけます。
高額な費用がかかるといわれている不妊治療ですが、経済的な理由で治療をためらっている方には嬉しいニュース。
体外受精も年齢と回数に制限がありますが、3割負担で済むようになり、希望する人は確実に増えているようです。しかし、ひとくちに体外受精といっても、採卵の技術や排卵誘発の方法によって、結果は大きく違ってくると、山中先生はいいます。採卵の技術と排卵誘発の方法とは、具体的にどういうことなのでしょうか。
良好な卵子を残さず採れるか。採卵の技術の差が、その後の結果を左右します
「体外受精では、まず採卵というものを行います。採卵は必要不可欠であり、このときに採る卵の質がとても重要です。採卵の際は、超音波で確認をしながら、細い針を卵胞に刺して(穿刺)卵子を吸引します。この技術の差がとても大きいので、細心の注意を払って行います。
採卵の準備は、卵巣機能や目標とする採卵数を指標に、自然周期〜高刺激まで行っていますが、未熟な卵胞からとったものだと、そこから先がうまくいかない可能性が高くなります。
重要なのは、卵子を、ちゃんと育った卵胞から採取したかどうか。採卵の段階で、とるべき卵子がとれているかどうかが、最終結果につながってくるのです。卵子が卵胞壁のどこに付いているかまで考えて吸引を行い、さらに卵胞のフラッシュを行うことなど、空胞(卵子が採取できないこと)を起こさないために、様々な工夫をとり入れています。」
診察室も新たにリニューアル。シンプルな空間でプライバシーもしっかり守られています。
“卵胞のフラッシュ”とは、採卵を行なう際に、一度卵胞から卵胞液を吸引した後、培養液を卵胞内に戻し、卵胞内を洗浄して、壁に付いている可能性のある卵子を採取してくる方法。麻布モンテアールレディースクリニックでは、採卵針にフラッシュ機能のあるものを使い、フラッシュを行うことで「卵子の回収率」を高めているそうです。
「治療の前に想定していたことと、実際の結果に整合性があることが納得のいく治療につながるものと考えています。また、もしそうならなかった場合にはその原因を考え、改善していくことが大切です」
清潔感溢れる内診室。
一人一人に合わせた排卵誘発の方法があります
次に、排卵誘発の方法について教えてください。
「排卵誘発の方法は、抗ミュラー管ホルモン(アンチミューラリアンホルモン*AMH)の値を見ながら、その患者さんにとって、どのくらいの卵子を採るのが最適かを考えます。
卵巣機能が良い人は、排卵誘発の強さに比例して卵胞の反応が起こります。つまり、強く刺激をすれば多くの卵子が採れますし、弱く刺激をすれば少しになる。でも、卵巣機能が低い人は、どんなに刺激を強くしても、たくさんの卵胞は採れません。低刺激でも採れる数が同じなら、副作用が心配な高刺激にする意味がないわけです」
洗面台スペース。まるでホテルのような創りで快適にご利用いただけます。
山中先生が排卵誘発を行う場合、軸となるのは、飲み薬と注射を併用した中刺激。それより軽くしたいなら注射をやめたり、強くしたいなら注射だけにしたりと、一人ひとりにあった排卵誘発を行います。
「排卵誘発は、体外受精に限りません。タイミング法や人工授精でも、排卵誘発やホルモン補充を行うことで、良い結果をもたらす場合もあります。
保険適用で身近になってきたとはいえ、体外受精に抵抗がある人もいるでしょう。注射が苦手な人や、忙しくて頻繁に通院できない人もいるでしょう。その人の“受け入れられる範囲”で、最大限の効果を出すことが、私の使命だと思っています」
体外受精を成功に導くには、高い採卵技術と的確な排卵誘発方法が必要です
当院では、クリニックの方針として定めた型どおりの治療ではなく、患者さん一人ひとりに合わせた「個別化治療(Personalized Treatment)を行っています。
たとえば、体外受精で妊娠に至らなかったとき。何が原因でうまくいかなかったのかを考察し、患者さん本人にお話しします。そして、次のアプローチを提案します。同じ方法を繰り返すことはありません。スタンダードな体外受精をしても結果が出ない方を、どう妊娠に導いていくかが大切だと考えています。
このたび当院は、ワンフロア増床して、リニューアルオープンしました。スタッフ一同、新たな気持ちで、患者さんが心から納得できる診療を目指します。
3階の待合スペース。待ち時間もリラックスいただけるよう水槽も設備。
監修
麻布モアンテールレディースクリニック
院長 山中 智哉 先生
1998年山梨医科大学卒業。同大学産婦人科、国立甲府病院産婦人科、NTT東日本関東病院、不妊治療専門レディースクリニック等をへて、2020年7 月より麻布モンテアールレディースクリニック院長に。医学博士、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。
麻布モンテアールレディースクリニック
住所
東京都港区麻布十番1-5-18 カートブラン麻布十番3階・5階
アクセス:東京メトロ南北線「麻布十番駅」4番出口より徒歩7分、都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口より徒歩3分
電話番号
03-6804-3208
診療時間
月/9:00~13:00、14:00~18:00
火/9:00~13:00、15:00~20:00
水/-
木/9:00~13:00、15:00~20:00
金/9:00~13:00、14:00~18:00
土/9:00~13:00、14:00~16:00
日/9:00~13:00、14:00~16:00
祝/-
休診日:水曜・祝日
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