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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 体験談 【片岡安祐美さん】自己流での妊娠、その後の流産について話します。「病院に行こう」言ってくれたのは夫でした。/独占インタビュー② 4ページ目(4ページ中)

4ページ目(4ページ中) | 【片岡安祐美さん】自己流での妊娠、その後の流産について話します。「病院に行こう」言ってくれたのは夫でした。/独占インタビュー②

2022/03/12 公開
2023/06/01 更新

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不安に襲われましたが、「先生、忙しくて疲れているんだよ」「だって私、おなかも痛くないし、出血もしていないし」と自分に言い聞かせました。大丈夫、大丈夫、と。

でも違いました。先生は「赤ちゃん、大きくなっていないね。でも、まだわからないから1週間後にまた来てくれる?」と言うのです。
まだわからない。ということは、もしかしたらダメかもしれないってこと?

1週間後にまた行くと「やはり成長していない」と言われました。「どうなるんですか?」と聞くと、「自然に出てくるのを待つか、手術してとり出すか」の2つの方法を提案されました。迷っている私に先生は、「手術するのがいいと思います」とやさしく言ってくれました。

「あなたの場合、そのまま赤ちゃんがおなかにいたら、ずっと自分を責めてしまいそうな気がする。まだ34歳なんだから、チャンスはまだたくさんある。気持ちを切りかえて、次の挑戦に向かうほうがあなたらしいのでは?」と。

その言葉は、私の心にすとんと落ちてきました。先生はプロだ。患者をちゃんと見ている。たった数回しか会っていないけれど、私のことを見抜いている。この人の判断にまかせよう。

「わかりました」と言って、私は手術を受ける決断をしました。

片岡安祐美さんの妊活

なぜ流産しちゃったんだろう。ぐるぐる考え続けてしまう日々

1度目の流産は腹痛も出血もあったので、体がキツかった。でも2回目は体に異変がなかった分、精神的にキツくなってしまいました。

「胎児が育っていない」と先生に言われても、自覚症状がないせいで「何かの間違いじゃないか」「おなかの中で本当は育っているのではないか」と考えてしまうのです。公太くんも手術の日まで、おなかに向かって「頑張れ!」「あきらめるな!」って声をかけてくれていました。

でも、ダメだった。やっぱりダメだった。

手術のときも、涙は出ませんでした。受け入れていなかったせいです。つらくなったのはそのあと、しばらくしてからでした。

家にひとりでいるときや夜眠る前に、赤ちゃんのことを考えて涙がポロポロこぼれてしまう日が続きました。「もう赤ちゃんはいないんだ」という事実が私の心に重くのしかかりました。

流産はめずらしいことではない。妊婦に原因があるわけではない。その理屈はわかっているつもりでした。でも、考えてしまうのです。何がダメだったんだろう、と。

気がつけばネットで「流産 原因」と検索してしまう日々でした。その中に当てはまるものを見つけると、「やっぱり」と思ってしまう。「私、水分をとるのが少なかったのかもしれない」とか、そういうことを後悔するんです。うじうじと。

検索しているうちに、「不育症」という言葉にも出合ってしまいました。もしかしたら私も不育症ではないか、赤ちゃんを授かっても育てられない体かもしれない…そんな恐怖にかられました。
後悔におしつぶされそうになり、深夜にひとりで泣くこともありました。公太くんはそんな私を見ても何も言わず、静かに寄り添ってくれました。

ーー独占インタビュー②はここまで。
次回インタビュー③では、
3度目の妊娠。そして、妊娠6ヶ月のいまの気持ちを伺っています。

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片岡安祐美(かたおか・あゆみ)さんProfile


1986年11月14日生まれ。熊本県出身。社会人野球クラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の監督。小3のときに野球を始め、甲子園出場を夢見て熊本商業高校硬式野球部に入部。甲子園出場は果たせなかったものの、高校時代に女子野球世界選手権日本代表に3年連続で選出。卒業後は萩本欽一さん率いる茨城ゴールデンゴールズに入団し、全日本クラブ野球選手権で連覇に貢献。24歳で萩本さんからバトンを受けとって同球団の監督に就任、2014年には同選手権で優勝を飾る。2017年に元プロ野球選手の小林公太さんと結婚。

撮影/高野友也(PEACE MONKEY) スタイリング/笹岡京美 ヘア&メイク/新井初美 取材・文/神 素子

●インタビュー当時の内容です

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