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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識 良性なのに不妊原因になる「子宮内膜ポリープ」って?手術は日帰り?治療後、自然妊娠の可能性があるってほんと?【名医に聞く】

良性なのに不妊原因になる「子宮内膜ポリープ」って?手術は日帰り?治療後、自然妊娠の可能性があるってほんと?【名医に聞く】

2023/05/13 公開
2023/06/13 更新

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不妊症の原因の中で、卵管因子(卵管水腫や癒着)と子宮因子(子宮筋腫や子宮内膜症、子宮内膜ポリープなど)は、その多くを占めています。これらの症状をそのままにせず治療することで、子宮の状態がよくなり、自然妊娠の可能性も出てきます。

また、術後は体外受精の妊娠率が上がるというデータも。現代女性に多い症状の治療について、神ワザ名医にお話を伺いました。
今回は子宮内ポリープについて、名医・杉山産婦人科丸の内の院長 栗林 靖先生に教えてもらいました。

子宮内膜にできるきのこ状のイボ【子宮内膜ポリープ】

子宮内ポリープのほとんどは良性の腫瘍ですが、受精卵の着床の妨げになり、不妊原因のひとつです。

子宮内膜ポリープの原因とは?

女性ホルモンのエストロゲンが原因でできる

子宮の壁は、内膜、筋肉、漿膜という3層に分かれています。

子宮内膜ポリープは、最も内側の内膜にできるイボのようなもので、多くに茎状の部分があります。大きさは数mmのこともあれば、5~6cmほどになることもあり、1つしかなくても大きい場合や、小さくても20個以上ある場合など、ポリープができる場所や大きさは人によってさまざまです。

月経時にはがれ落ちる内膜の部分にできるため、小さいものであれば、経血と一緒に流れ出て自然に消失する場合もあります。
子宮内膜ポリープは、不妊症のかたの約5%(3〜10%)に見られるといわれ、受精卵の着床の妨げとなるため、不妊原因のひとつになるとされています。

ポリープができる原因には、女性ホルモンのエストロゲンが関わっているといわれます。
エストロゲンは月経が終わったあとの卵胞期に分泌量が増え、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くする働きがありますが、エストロゲンが多く分泌されすぎると、子宮内膜が厚くなるのに伴って、ポリープができる可能性が高くなると考えられます。

過多月経などが起こるが、無症状の場合も

症状としては、月経時に出血量が多くなる、月経痛が重い、不正出血が起こるなどがありますが、特に症状が出ないことも少なくありません。そのため、子宮内膜ポリープがあっても気づかない場合も多く、不妊治療をスタートし、検査をしてからはじめてわかる人もいます。

子宮内膜ポリープの検査、どんなことをいつやるの?
超音波検査で疑いが出たら子宮鏡検査を実施
不妊治療を始める際に行う超音波検査では、子宮内膜の様子を知ることができますが、あくまで経腟的に得られる間接的な画像のため、子宮内膜と子宮内膜ポリープの見分けがハッキリとはつかない場合も多くあります。

そのため、子宮内膜ポリープの疑いがある場合には、外来で腟から子宮鏡という小さなカメラを入れて、子宮の中を直接観察したうえで、診断します。痛みはほとんどありません。

子宮鏡検査をするのは、子宮内膜が厚くなる前の月経終了直後がベストで、月経開始から6~11日目ごろが目安となります。

検査前にはクラミジアに感染しているかどうかのチェックをして、感染している場合は検査を延期にし、抗生剤で治療を行ってから検査となります。

関連記事:じわじわ増加中!クラミジア感染症ってどんな病気?不妊の原因になる?

モニターで一緒に子宮内を確認

子宮鏡は直径3mmほどの細いもので、通常は痛みもなく、麻酔は必要ありません。検査時間は早ければ数分、遅くても10分程度です。
患者さんと一緒にモニターを見ながら行うので、ポリープの有無、位置などがその場でわかります。

小さいものや位置に問題がないケースでは、この段階でポリープを切除することができますが、ポリープがある位置によっては、外来で切除することができないケースもあり、後日、あらためて手術をすることになります。

通常、検査後はすぐに帰宅することができますが、子宮の入り口が硬いかたは検査に痛みを伴うこともあるため、しばらく安静が必要になる場合があります

【子宮内ポリープ】手術は日帰りで可能?痛みはある?

子宮鏡を使って全身麻酔で手術

子宮鏡下手術は日帰りで行っており、当院で不妊治療を受けていない患者さんも手術することが可能です。

手術では、検査時よりも太い直径1cmほどの子宮鏡を使い、先についている電極を子宮内膜ポリープに引っかけるようにして切除します。
子宮筋腫は筋肉から生じますが、ポリープは粘膜下から生じているため、月経時に子宮内膜がはがれる付近まですくいとるように切除することで、子宮内膜表面をきれいにすることができます。

手術は全身麻酔で行います。麻酔には、全身麻酔と静脈麻酔・局所麻酔などの種類があり、全身麻酔は口から管を入れて行う方法、静脈から点滴で入れる静脈麻酔という方法もあります。静脈注射での麻酔は、体が少し動くことがあるため、子宮鏡下手術では口から挿管して麻酔する方法をとっています。
帝王切開のときなどには、脊髄液の中に麻酔薬を注射する脊椎麻酔という局所麻酔が行われますが、入院が必要になるため、当院の子宮鏡下手術では使いません。

子宮腔右側面の子宮ポリープ↓
子宮腔右側面の子宮ポリープ

子宮ポリープを切除中↓
子宮ポリープを切除中

術後、ポリープがなくなりきれいになった子宮内↓
術後、ポリープがなくなりきれいになった子宮内

【子宮内ポリープ】日帰りの手術が可能です

当院での手術時間は早ければ30分ほど、遅くても1時間ほどです。麻酔科には常勤医師2名、非常勤医師2名が在籍しており、手術室担当の看護師も配置して万全の態勢をとっています。

当日は朝8時前に来院、手術前に「ラミケン」という高分子材料からつくられた医療器具を使って、子宮口を広げる処置をします。手術後は、しばらく安静にする必要がありますが、12~13時には帰宅することができます。

手術の痛みはほとんどありません。ただし、痛みに弱い人などは感じることがあるかもしれません。
その場合には、痛み止めを増やすなどの処置をしますので、心配しなくても大丈夫です。

【子宮内膜ポリープ】手術後は妊娠率がアップ?妊活再開はいつからOK?

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杉山産婦人科丸の内。1987年聖マリアンナ医科大学卒業。日本産科婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。年間300人以上の子宮内ポリープ手術を行う。その内視鏡下手術の手技の確かさで、患者さんはもちろん、ほかの医療施設からも信頼があつい。

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