3ページ目(3ページ中) | やっぱり栄養と運動が大事だった!よい卵子を育てる生活習慣【不妊治療専門ドクター監修】
血流をよくするには、運動で筋肉を動かすことが大切!
◎卵巣や子宮への血流をよくするには、体全体の血流をよくすること
妊活中は体を冷やさないようにし、温めるのがよいとよくいわれます。それは、卵巣や子宮への血流が多いほど、卵子の質が高いという報告があるから。でも、体を温めるというのは、単に下腹部を温めることではありません。
動脈は心臓の拍動で血液を送り出していますが、静脈は筋肉が収縮したりゆるんだりすることで血液を心臓に戻しています。運動しないと、筋肉が衰えて硬くなり、収縮したりゆるんだりしにくくなって、血流が悪くなってしまいます。運動して筋肉を使うと体全体の血流がよくなり、卵巣や子宮への血流をよくすることにもつながります。
◎「やせている人は筋肉が少なく、脂肪が多い」ことが少なくない
筋肉は収縮したりゆるんだりして血液を運んでいるので、運動をせずに筋肉の量が少ないと、やはり血流が悪くなります。やせている人は筋肉が少ないのですが、実はそれだけでなく、脂肪が多い「隠れ肥満」の場合も少なくありません。体組成計を使い、自分には筋肉や脂肪がどのくらいあるのか、調べてみるとよいですね。
◎日常生活でこまめに運動を
必要な栄養素をとることも運動も、まずは始めてみて、継続することが大事です。日ごろから運動をしていない人は、自分のライフスタイルで負担なくできる運動から始めましょう。
散歩や買い物に行くときは、少し息が上がるぐらいの早歩きがおすすめです。家で家事をするときはちょこちょこ動く、外出した際はエスカレーターやエレベーターは使わずに階段を使うようにするなどを心がけて。日々のちょっとした積み重ねが大切です。
慣れてきたら、家事などの合い間にスクワットをしたり、ストレッチゴムを使って腕の筋力を鍛えたりするなどをしてみてもよいでしょう。
取材・文/荒木晶子
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高橋ウイメンズクリニック院長。1985 年国立金沢大学医学部卒業。虎ノ門病院婦人科などで体外受精・胚移植などを手掛ける。95年米国ワシントン大学に留学。96年虎ノ門病院復帰後、99年に現クリニックを開業。著書に「専門医が答える不妊治療 Q&A」(幻冬舎)。
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