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とことんわかりやすく!不妊治療する前の初診、検査の流れ【不妊治療専門ドクター監修】

2024/12/13 公開

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知っていますか?「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交しているにもかかわらず、一定期間妊娠しない」場合に不妊と定義されます。日本産科婦人科学会では、その一定期間を1年とし、「年齢が高い場合には妊娠しない期間が1年未満でも、より早期に検査と治療を開始したほうがよい」という考えが一般化してきています。

でも、婦人科や不妊治療専門クリニックに行くのをためらってしまう…という声も聞こえてきます。ここでは、一般的な初診や不妊検査の流れを説明します。

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一般的な不妊治療の流れ

比較的よく受診する内科に比べ、産婦人科や不妊治療専門クリニックでは何をするかよくわからなくて不安という人も多いはず。受診した際に行う診察や検査などを知って、不安をとり除きましょう。

初診

産婦人科や不妊治療専門クリニックを初めて受診すると、まずは年齢や不妊期間、これまで検査をしたことがあればその結果などについて問診があります。

その後、内診や感染症の有無、卵巣にどのくらい卵胞が残っているかの指標となるAMHの値、甲状腺疾患がないかどうかなどを調べるための血液検査などを行います。

◎これらの検査は、月経(生理)周期に関係なくできるので、初診はいつでも大丈夫です。

初診時は、女性一人で受診しても、カップルで一緒に受診してもかまいません。ただし、不妊治療はカップルで行うため、男性も受診したほうが時間を無駄にすることなく、その後の治療がスムーズに進みます。

検査-女性の場合-

初診時に調べた検査以外にも、妊娠を妨げている原因がないかを調べます。女性は月経周期に合わせて、次のような不妊検査を行います。ただし、クラミジア検査は月経周期に関係なく行えます。

また、これらの検査以外に、体外受精をして良好な胚(受精卵)を移植したにもかかわらず妊娠しない場合には、移植のタイミングが合っているかを調べるERA検査や、免疫の異常がないかを調べる検査なども行うことがあります。

●ホルモン検査
この検査は採血して調べます。

【月経開始~5日目】
FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体化ホルモン)、プロラクチン、エストロゲン(卵胞ホルモン)を調べ、卵巣機能をチェックします。

【月経15~16日目ごろ】
排卵前になると大量に分泌されるLHの検査を行うことがあります。

【月経20日目ごろ】
子宮内膜をふかふかにし、胚が着床しやすい環境をつくるプロゲステロン(黄体ホルモン)などの値を調べます。

●超音波検査

【月経8~12日目ごろ】
経腟プローブを使い、卵胞の大きさを測定して成長具合を確認します。また、子宮内膜の厚さなどを測るほか、子宮筋腫がないかなどの確認も行います。

【月経20日目ごろ】
経腹プローブを使い、排卵の確認を行います。

頸管粘液検査・フーナーテスト

【月経15~16日目ごろ】
子宮頸管粘液とは、いわゆる「おりもの」のことです。排卵期になると分泌量が増え、透明になるとともに、粘性も増えて糸を引くようになります。これは、精子が子宮頸管を通りやすくするためです。

頸管粘液検査では、子宮頸管粘液をシリンジで吸い取り、糸の引き具合や量、色などを調べます。

【タイミングをとった当日もしくは翌日】
子宮頸管粘液と精子が適合しているかどうか、子宮頸管粘液中の精子を調べるフーナーテストを行います。

●子宮卵管造影検査

【月経8~12日目ごろ】
子宮口からチューブを入れ、そこから子宮内に造影剤を注入して、左右の卵管の通り具合や、子宮の形、卵管周囲の癒着の有無などを、レントゲンを使って調べる検査です。

両側の卵管が詰まっていた場合、タイミング法での妊娠が難しくなるなど、この検査の結果は治療方針に大きくかかわるため、最初にやっておいたほうがいい検査の一つです。

●子宮鏡検査

【月経開始~10日目以内】
子宮鏡とは内視鏡のことで、子宮内膜ポリープや子宮筋腫、子宮内の癒着など着床を妨げる要因がないかどうか、子宮口から直接子宮に入れて調べます。

自費の場合は最初から受けることができますが、保険の場合は体外受精を数回行ったあとでないと受けられない検査です。

●クラミジア検査

クラミジア感染症は性交渉によって感染する「性感染症」の1つです。感染すると子宮頸管炎を起こし、おりものが増える、下腹部痛などの自覚症状が出ることもありますが、気づかないことも少なくありません。

そのままにしていると、卵管から卵子をピックアップする「卵管采」や卵管が癒着を起こし、不妊原因となることがあります。

夫婦のどちらか一方が陽性になった場合はもう一方も感染している確率が高く、片方だけを治療しても効果がないため、夫婦とも検査を行います。女性はおりもの、男性は尿を用いた検査や血液検査で調べ、陽性の場合は薬で治療します。

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川崎医科大学、兵庫医科大学大学院卒。日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、臨床遺伝専門医。2016年8月に、妊活をポジティブに乗りきるために知っておきたいポイントと、自らの顕微授精体験をつづった『ポジティブ妊活7つのルール』(主婦の友社)を出版。国内外での学会発表も精力的に行っている。

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