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妊娠への近道「卵活」に不可欠な「PQQ」って何のことですか?ドクターに聞きました!

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不妊治療
2022/08/17 公開
2023/05/14 更新

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ママになりたい。妊娠を考えはじめたら、積極的にとりたい栄養素はいくつかありますが、「PQQ(ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩)」を知っていますか?
忙しい毎日を過ごしながら、妊娠をめざす女性にとって意識したい卵子のセルフケアとして注目を集めているのが「PQQ」です。

そんな注目の栄養素について、そして妊娠を考える女性が知っておくべきポイントを英ウィメンズクリニック 理事長の塩谷雅英先生に教えてもらいました。

教えてくださったのは

英ウィメンズクリニック
理事長
塩谷雅英先生

妊活中!読者さん代表

あやこさん

31歳。妊活歴2年。体外受精に保険が適用されたことをきっかけに不妊治療クリニックに通い始め、はじめての採卵を終えたところ。「クリニックで受けたAMH検査では問題なさそうだったけど、自分でケアできることがあるなら、ぜひ知りたいです!」

※撮影時のみマスクをはずしています

体が年をとれば、同じだけ卵子も年をとる…?

あやこさん 最近不妊治療を始めました!
AMH検査(卵巣内に残された卵の数を調べる検査)では、年齢相応という結果が出たのですが、これは安心していい結果ですか?

塩谷先生 卵の数という意味では問題ないでしょう。女性は生まれたときから、卵子をお腹に備えています。
その数は200万個といわれていて、50歳頃にはこれがゼロに近くなって、排卵が止まります。単純計算すると、女性はなにもしなくても1年間に平均4万個、1日平均100個減っていることになるんです。

あやこさん そんなに減るんですか…!卵子って、とても貴重なんですね。

塩谷先生 卵子の数は誰でも右肩下がりでどんどん減っていき、同じ40歳でも卵子がたくさん残っている人もいれば、少ない人もいます。これはおそらく生活習慣ではなく、生まれ持った体質ですね。

数もどんどん減っていくのですが、卵子はその人と同じだけ年も重ねていきます。あやこさんの場合だと、0歳児のときにあった卵子が31年間出番をひたすら待ち続けてきたので、排卵された卵子も31歳ということ。

それとは対照的に、男性の精子は3ヶ月弱で生まれてくるので、非常にフレッシュです。つまり、女性はその人の年齢のぶんだけ「どんなケアをしてきたか」が卵子に影響することになるといえます。

実際、私が日々治療にあたっていると、年齢が若くても卵子の状態がよくない人もいれば、反対に状態のいい人もいると感じます。おそらくケアの差が出ているのでしょう。

とくに大切にしたいのは、「排卵までの3ヶ月間」!

あやこさん 私はこれまでなにもケアしてきませんでした…。

塩谷先生 だいじょうぶですよ。
「31年間の生活を今さら改められない…」と嘆く必要はありません。今からでも間に合います!
とくに今後3ヶ月の生活を大事にしてください。

あやこさん 3ヶ月ですか?

塩谷先生 卵子は卵巣のなかで完全に冬眠した状態なので、その間はさほど大きな影響は受けないんです。でも「排卵の順番がきた!」と指令がきて卵子が冬眠から目覚めると、遺伝子が動き始めるため、そこからダメージを受けやすくなります。

なまものを冷凍庫に入れておけば傷みませんが、冷凍庫から取り出した途端に傷み始めるようなイメージですね。

極端なストレスや暴飲暴食などを続けると卵子は影響を受けてしまいますから、気をつけてくださいね。

質のよい卵子とは?

塩谷先生 あやこさん、「卵子の質」について考えたことはありますか?

あやこさん 「卵子の質」ってどういうことですか?卵子に「質」があるなんて知りませんでした。

塩谷先生 「卵子の質」とは、まず「卵巣のなかで眠りから覚めて成長するパワーがあるかどうか」ということ。
先ほどもお話したように、卵子は生まれたときからお腹のなかに備えられていて、卵巣のなかで完全に冬眠した状態で出番(排卵)を待っています。つまり赤ちゃんになる卵子は、20年~40年近く冬眠していた状態から目覚めるということになりますね。長期の冬眠から目覚めて遺伝子が活動を再開し、排卵をめざして成長していくので、そのぶん大きなパワーも必要になるんです。

そして、「精子を迎え入れて、受精する力があるかどうか」ということ。
卵子と同様に精子も千差万別で、非常にパワーがあって受精する力が強い精子もあれば、受精する力が弱い精子もあります。もし受精する力が弱い精子でも、卵子側にそれを補うくらいのパワーがあれば、受精は起こるんですね。

さらに、1個の卵子は、数百個の精子のなかからよい精子1個だけを迎え入れなければなりません。2個を受け入れると正常な受精にはならず、赤ちゃんに成長しないからです。卵子に精子が1個入った瞬間に、2個めの精子を止める力が必要なんです。つまり「正常に受精する力があるかどうか」も大事です。

無事受精すると、1つだった卵子の細胞はその後2つに分かれ、4つに分かれ…と分割していきます。

実は、この1つの細胞を2つの細胞に割ることは、ものすごくエネルギーが必要です。つまり「卵子のなかにエネルギーが備わっているかどうか」も重要だということです。
ちなみに、エネルギーは卵子のなかのミトコンドリアという部分で生み出されます。エネルギーをしっかりもっている=ミトコンドリアの活力が強いといいかえることもできますね。

排卵まではストレスフリーな3ヶ月を過ごしてください

あやこさん すごく勉強になります!
正直、病院に行って不妊治療をすれば、すぐに妊娠できるものだと思っていたんです。

塩谷先生 子づくりを始めて、妊娠の兆候がない場合は、なるべく早く専門医を訪ねてほしいですし、我々もお手伝いできることはしたいのですが、病院だけに頼るのではなく、ご自分でできることをしていただくと、より妊娠に近づきますよ。

あやこさん 日常生活ではどんなことに気をつければいいですか?

塩谷先生 まずは、卵子が目覚めて排卵するまでの3ヶ月間の生活は、卵子の質に大きく影響しますから、しっかりと睡眠をとることや、旬のものをバランスよく摂るなど食事にも気をつけてほしいです。

あとはストレスをためないこと!ストレスは脳の大脳皮質という、思考能力や物事を考える働きがある部分で受けて、視床下部に伝わります。視床下部は神経やホルモンの動きを司っている部分なので、知らないうちにホルモンバランスが乱れ、卵子の質が低下することも。

あやこさん ストレスですね…。
実は不妊治療をはじめるにあたって、仕事をセーブしはじめたんです。多少はストレスがへった生活ができるかな、と思って。先生のアドバイスを聞いて、間違っていなかったかも、とすこし自信が持てました。

塩谷先生 そうなんですね!現代社会では難しいことかもしれませんが、まずは3ヶ月間はストレスフリーな生活を意識してみてほしいなと思います。

酸化ストレスによるダメージから卵子を守るために大切なのは…

塩谷先生 さらに、今の食事では十分補えない栄養成分、たとえば葉酸もそうですが、サプリメントを適切に摂ることも大切です。

あやこさん 葉酸のサプリは飲んでいます!ほかにも飲んだほうがよいサプリはありますか?

塩谷先生 卵子が目覚めてから排卵までの3ヶ月間、なにによってダメージをうけるかというと、酸化ストレスなんですね。
そのため抗酸化サプリもおすすめしたいですね。

抗酸化力をもっている動物ほど、寿命は長いんです

塩谷先生 さきほど、卵子のなかのミトコンドリアで、妊娠するためのエネルギーを作り出すという話をしました。

冷凍状態で冬眠している卵子ではミトコンドリアの動きは止まっていますが、卵子が目覚めるとミトコンドリアも活動を始め、エネルギーを作り始めると同時に酸素毒も一緒に作り始めます。これが活性酸素で、卵子が目覚めてから3ヶ月の間に、卵子のなかで活性酸素はどんどん発生します。

あやこさん 活性酸素という言葉は聞いたことがあります。

塩谷先生 本来、人間の体には活性酸素を取り除くシステムが備わっていますが、なかにはそれが不十分な人もいます。そこを抗酸化サプリで補ってあげようという考えですね。

ちなみに、抗酸化力は妊娠と関係があるだけではありません。人間の寿命が長く、マウスの寿命は短いですが、抗酸化力と寿命は比例しているんですよ。
抗酸化力が高い動物ほど、地球上では長く生きられます。

あやこさん そうなんですか!
どんな抗酸化サプリを飲めばいい、とかあれば教えてほしいです。

塩谷先生 抗酸化サプリは昔からいろいろあるんですが、なかでも最近注目されているのが、PQQという成分で非常に強い抗酸化作用があることが分かっています。

不妊治療専門医は「PQQ」の重要性に着目しています

あやこさん PQQって初めて聞きました。どんな栄養素なんですか?

塩谷先生 PQQはピーマンや母乳などに含まれている成分で、数年前、広島大学の島田昌之先生によって「PQQがマウスの卵巣を若返らせる働きがある」ということが実験的に確かめられました。

我々の認識としては、老化は予防することはできるけれど、いったん老化したものを若返らせることはできないと思っていたんです。しかし、実験では老化したマウスの卵巣がPQQによって若返るという事実が確かめられました。

ただしPQQは10㎎摂取するのにピーマン約10,430個が必要と、食事で摂るのは極めて難しい成分で、体内で作ることもできません。ですからサプリメントで摂るのがいいんですね。

あやこさん なるほど。抗酸化力の高いPQQ、すごく気になります!

塩谷先生 我々も非常に効果を期待している成分です。卵子の質が悪かったり、活性酸素によって卵子の質が低下していると思われる人には、排卵までの3ヶ月間摂ることで、効果が出ると思います。

当院でも一度体外受精をすると、卵子や受精卵の質が分かってくるので、うまくいかなかった場合にはPQQをおすすめするケースが多いんですよ。

不妊治療をしている医師にとって活性酸素は大きな敵で、妊娠をめざす人にとって抗酸化力は必要なもの。基本的なことを理解している医師=活性酸素が精子や卵子によくないことを理解している医師ほど、PQQの重要性に着目していると思います。

あやこさん 知らなかったことを知ることができて、とっても勉強になりました!

「卵の質」については今までなにも気にしてこなかったので、一瞬不安になりましたが、排卵前の3ヶ月前が大事と聞いてホッとしました。自分でできるケアも教えていただけたので、さっそく今日から「食事、睡眠、ストレスをためない生活」を心がけたいと思います。

先生も注目しているというPQQという成分についても初めて聞きましたが、すごくよさそうですよね。サプリなら手軽にとり入れられるので、ぜひ試してみたいです!

提供:ロート製薬
文:加藤夕子 撮影:松井ヒロシ

監修
監修

英ウィメンズクリニック理事長。1985年、島根医科大学卒業、同時に京都大学産婦人科に入局。体外受精チームに所属し、不妊の臨床に取り組む。1994年より2000年2月まで神戸市立中央市民病院に勤務。この間、兵庫県初の顕微授精児誕生に貢献。2000年3月、「英ウィメンズクリニック」を垂水駅前に開設。現在は、三宮の「英ウィメンズクリニック」、関西初の男性不妊専門クリニック「英メンズクリニック」、西宮北口の「英ウィメンズクリニックにしのみや院」等の計6施設の理事長を務める。 

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