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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識 自分の身に起こるなんて…16歳で妊娠、初期の中絶手術「望んだ妊娠」をするために知っておきたいこと【彼女たちの中絶手術とその後】

自分の身に起こるなんて…16歳で妊娠、初期の中絶手術「望んだ妊娠」をするために知っておきたいこと【彼女たちの中絶手術とその後】

2023/10/12 公開

どうしようと頭が真っ白になりました。恐る恐る彼にも伝えると、私と同じように言葉を失っていましたが、彼が「ごめん」と泣きながらお腹をさすってくれ、少し気持ちが落ち着いたように思います。
しかし、同時にお腹の中には本当に赤ちゃんがいて、その子とお別れをしなくてはいけないという自覚も芽生え、とても申し訳なくて辛い気持ちに押しつぶされそうでした。

中絶手術をするならすぐに病院に行かないといけないことはわかっていていても、両親に相談できず1週間ほど過ぎたころ。

テレビで小さい子を見るだけで涙が止まらなくなり、母から「どうしたの?大丈夫?」と声をかけられてやっと相談することができました。もちろん、驚きは隠せない様子でしたが、「同じ女性として辛い気持ちは分かるよ。まずは、一緒に病院に行ってみよう」と叱らずに受け止めてくれました。気持ちが少しだけ楽になったのを覚えています。

緊張しながら産婦人科で、超音波検査を受けたとき、そこには本当に小さい赤ちゃんがいて動いているのを見ると、何とも言えない気持ちになりました。先生から「妊娠8週目でまだ初期手術が可能。日帰り入院で大丈夫」と言われて「わかりました」とだけ言うのが精一杯の精神状態でした。

あとは、母が手続きや、彼の両親と話し合いをしてくれました。手術する日取りが決まり、彼のお母さんからも「本当にごめんね」と言って抱きしめられ、手術に関して誰も責める人がいないだけで本当に救われたと思います。

手術前日は緊張から眠れませんでしたが、内診台に横になり、麻酔をされると、すぐに眠ってしまい、目覚めたときには手術は終っていました。その後、3時間ほど休んで帰宅しました。
しばらくは手術の夢をみたり、赤ちゃんのCMを見るだけで動悸がしたりと、精神的に落ち着かない日々が続きました。

しかし、母が「一緒にでかけよう」「この映画を見てみよう」と、声をかけてくれたことで気持ちの切り替えが徐々にできるようになったと思います。誰かに受け入れてもらえたことが一番の心のケアになることを感じました。そんな母のサポートもあり、だんだんと赤ちゃんを見ても動揺することもなくなり、普通の生活を送れるようになりました。

その後、私は2児の母となりました。

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レディクリニック名古屋伏見院長
福井医科大学(現 福井大学)医学部を卒業後、名古屋市立大学病院で研修、名古屋市立大学医学部大学院を卒業、複数の医療機関で勤務。東京都内の婦人科や美容皮膚科でも経験を積み、2021年にレディクリニック名古屋伏見を開業し、2023年医療法人沙月を設立。
「安心・納得の医療を提供する」ことをモットーに、女性の健康の増進に美容が助けになるという思いから、婦人科•美容皮膚科の2院目開院を準備中。
医学博士、日本専門医機構認定産婦人科専門医、母体保護法指定医

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