思っているより睡眠不足ってヤバいかも…女性ホルモンに悪影響があるって本当?【ドクターに聞きました】
23年12月、厚生労働省の検討会は、健康のために推奨する睡眠時間や生活習慣を世代ごとに示した「睡眠ガイド」を約10年ぶりに策定しました。これは、より多くの国民が良い睡眠を習慣的に維持するための手立てとなることを目指し、最新の科学的知見に基づき新たにまとめられたものです。健康な体づくりのための「睡眠」のありかたが、さらに注目されています。
そこで、赤ちゃんが欲しいと考える「あかほし世代」においては、どんな睡眠が理想的なのか?リアルに寄せられた質問の数々にドクターが回答してくれました。
監修・執筆
みぞぐちクリニック
溝口徹 院長

福島県立医科大学卒業。横浜市立大学医学部付属病院、国立循環器病センター勤務を経て、2003年に日本初となる栄養療法専門クリニック新宿溝口クリニック(現:みぞぐちクリニック)を開設。
睡眠不足は女性ホルモンに関係する?
睡眠が不足すると、女性ホルモンに悪影響があると聞いたことがあります。具体的にどんなホルモンに影響があるのでしょうか?その女性ホルモンは妊娠(不妊)にも影響しますか?

睡眠不足が影響するのは女性ホルモンだけではありません
女性ホルモンに限らず、睡眠中は脳や体の休養、疲労回復、免疫機能の増加、感情整理など多くの役割があります。
睡眠はホルモンバランスに重要な役割を果たしているため、睡眠不足が続くと女性ホルモンである卵巣ホルモンやストレスに関係するコルチゾールなどにも影響する事が考えられます。ですが、睡眠不足が女性ホルモンのみに関係しているわけではなく睡眠不足が続くことで、体全体の健康状態が低下してしまうことが問題です。
妊娠を成立させるポイントは、睡眠不足だけでなく卵子にダメージを与えてしまう高血糖などのマイナス要因をできる限り減らしてあげること、そしてその方の妊娠に至らない、妊娠を妨げている原因に対してプラスの要因になるアプローチをしていくことだと思います。
睡眠にかぎった話をするとすれば、厚生労働省の検討会による「健康づくりのための睡眠ガイド2023」には、成人における適正な睡眠時間は6~8時間と示されていて、少なくとも1日6時間以上の睡眠時間が推奨されています。心がけてみてはいかがでしょうか。
参照:「健康づくりのための睡眠ガイド2023」厚生労働省
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神奈川県生まれ、1990年 福島県立医科大学卒業。
横浜市立大学医学部付属病院、国立循環器病センター勤務を経て、2003年に日本初となる栄養療法専門クリニック新宿溝口クリニック(現:みぞぐちクリニック)を開設。
栄養療法は精神疾患の治療方法として海外から広まった経緯もあり、精神疾患の症例を多く経験している。現在は、発達障害、不妊治療、難病など治療が困難な疾患も広く治療している。
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