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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識 生理痛が重いのは”妊娠しにくい”原因になるの?【医師に聞いてみた】

生理痛が重いのは”妊娠しにくい”原因になるの?【医師に聞いてみた】

2024/03/15 公開

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生理の悩みは人それぞれ。生理周期、経血の量や状態、痛みなど、他人と比べることがないだけに、自分が普通なのか異常なのかわからない。妊活や妊娠への影響も気になります。

今回は湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック 院長・佐柄先生にお答えいただきました。

生理痛がひどくて、出血も多い気がします。妊娠できる?

質問者データ
妻28歳
夫31歳
妊活歴8カ月

生理痛はズシンズシンって重く、寝込んだり、予定を変更したりすることもあります。出血(経血)は、椅子から立ったりするとドバッと出る感覚があります。ときどきレバーみたいな塊も出ます。夫婦生活は普通にしているのですが、妊娠しにくいことはありますか?

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【ドクター回答】月経困難症や過多月経の可能性も

月経痛が強い人は「月経困難症」の可能性があります。

月経困難症は、子宮内膜症などに起因する器質性月経困難症と、特定の疾患のない機能性月経困難症に分けられます。思春期では機能性月経困難症が多いとされていますが、性成熟期では器質性月経困難症と診断されることもまれではありません。

器質性月経困難症の中でも、子宮内膜症は不妊症との関連性が高いと明らかにされていて、子宮内膜症が妊娠成立を阻害するメカニズムに関しては、物理的な異常(骨盤内の癒着などや卵管機能の異常)や、生化学的な異常(免疫やホルモンの異常)など複雑な要素が絡み合い、不妊症につながるとされています。子宮内膜症患者のおよそ半数が不妊症を合併し、不妊症患者の25~30%に子宮内膜症が認められるとされています。

また、経血量が多い人は「過多月経」の可能性があります。

ほかの人と比較することがむずかしいと思いますが、一般的に昼でも夜用ナプキンを使う日が3日以上ある、普通のナプキンでは1時間もたない、経血にレバー状の塊が混じる、などが一つでも該当すれば要注意でしょう。

過多月経は、子宮に原因がある場合と、子宮は問題なく血液やホルモンの問題である場合に分けられます。子宮に原因がある場合は、子宮筋腫(特に粘膜下筋腫)や、前述の子宮内膜症の中でも子宮の筋肉に内膜組織が迷入する子宮腺筋症という病気などが該当します。いずれも不妊症と関連が高い疾患かと思われます。

上記のように、「月経痛が強い」「経血が多い」という日常の困りごとでも、不妊症とつながる可能性があります。そのため、妊娠を考えている方も、そうではない方も、自分の体のことについて少しでも不安に感じたときに、近隣の婦人科を受診することは、今後の自分のためにとても大事なことだと思います。婦人科は受診するのに勇気のいるところだと聞きますが、まず一歩踏み出してください。きっと親身になって寄り添ってくれます。

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妊活スタート!治療の流れ

「赤ちゃんが欲しい」と思ったら妊活スタート。第一歩は病院探しから始まります。

1.まずはあなたにぴったりの病院を探す
>>病院検索はこちらから

●病院の診療時間もチェック!
自分のライフスタイルにあった診療時間のクリニックかも合わせて確認しましょう。
あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。

2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。

3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。

4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。

5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。

7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック院長
茅ヶ崎市出身。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、公認スポーツドクター。産婦人科医師としてのキャリアを東海大学医学部付属病院の産婦人科でスタート。大学病院での経験を経て、地元湘南で2023年春にクリニックを開業。患者さんに寄り添う対話重視の診療スタイルに定評がある。不妊治療をメインに、プレコンセプションケアなどにも注力し、女性のヘルスケア支援をリードする存在となるべく活動の幅を広げている。

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