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子宮筋腫がある場合、妊活はどう進めたらいい?手術は必要ですか?【医師に聞いてみた】

2023/12/18 公開

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30歳以上の女性の20~30%にみられる(日本産科婦人科学会)という子宮筋腫。人によって数や大きさもさまざま、妊活や妊娠への影響も気になります。

今回は湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック 院長・佐柄先生にお答えいただきました。

子宮筋腫があっても妊娠できますか?手術したほうがいい?

質問者データ
妻33歳
夫36歳
妊活歴4カ月

子宮筋腫がある場合、妊活はどう進めたらいいのでしょうか? 手術するにも、20万ぐらいかかると聞きました。職を探している最中で、診察を受ける費用に余裕がない状態です。

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【ドクター回答】まずは「妊娠に影響する筋腫なのか」確認を

子宮筋腫による不妊症の原因は、筋腫による圧迫と血流障害から、精子の輸送障害や受精卵の着床障害をきたすこと、と推察されています。ですから、まず筋腫が妊娠に影響するかを確認します。

筋腫には
①子宮の外側にできる漿膜下筋腫
②子宮の筋肉内にできる筋層内筋腫
③内膜直下にできる粘膜下筋腫
という分類があります。

①漿膜下筋腫は大きさにもよりますが、妊娠にはほぼ関係ありません。②筋層内筋腫は大きさや位置によって摘出するかどうかを検討しますが、もし内膜を圧迫するような筋腫であれば摘出をすすめます。ただし③粘膜下筋腫は、ほとんどの場合が妊娠に関わるので摘出をすすめます。

筋腫の大きさや位置、また病院によって手術の方法は異なります。現在は腹腔鏡手術が主流になっているので、基本的には腹腔鏡手術で摘出になると思われますが、サイズが大きいものや、個数が多いなどの場合には、開腹手術しかできないこともあります。粘膜下筋腫は子宮鏡手術で摘出できることもあります。

子宮筋腫を合併している不妊症には、手術するかしないかの葛藤がついてまわります。

手術を受けるメリットは、筋腫が着床などを邪魔していた場合には妊娠しやすくなり、過多月経などの筋腫による症状が緩和され、妊娠時には筋腫による流産や早産などの合併症を未然に防げるなど、さまざまです。ただし筋腫の手術は簡単ではありません。出血などのリスクも高く、輸血なども考慮せざるを得ないときもあります。

また、手術をすると3~6ヶ月の避妊を余儀なくされるため、時間的な余裕がない方には厳しいかもしれません。出産も基本的に帝王切開になりますし、摘出しても再発のリスクはあります。治療を受けるその人によって治療法は違うはずです。主治医の先生とよく相談をしていただくのがいちばんかと思います。

最後に費用についてです。筋腫の手術は医療保険内で行われます。おおよその自己負担額は腹腔鏡手術で25~30万円ぐらい、子宮鏡手術で10万円ぐらいと思われます。確かに安くはありませんが、高額所得者以外の方であれば高額療養費制度が使え、所得に応じて減免されます。詳しくは主治医もしくは病院の医療事務スタッフにお尋ねください。

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妊活スタート!治療の流れ

「赤ちゃんが欲しい」と思ったら妊活スタート。第一歩は病院探しから始まります。

1.まずはあなたにぴったりの病院を探す
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自分のライフスタイルにあった診療時間のクリニックかも合わせて確認しましょう。
あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。

2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。

3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。

4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。

5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。

7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック院長
茅ヶ崎市出身。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、公認スポーツドクター。産婦人科医師としてのキャリアを東海大学医学部付属病院の産婦人科でスタート。大学病院での経験を経て、地元湘南で2023年春にクリニックを開業。患者さんに寄り添う対話重視の診療スタイルに定評がある。不妊治療をメインに、プレコンセプションケアなどにも注力し、女性のヘルスケア支援をリードする存在となるべく活動の幅を広げている。

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