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妊活、その前に風疹の予防接種を受ける理由とは?【医師に聞いてみた】

2024/07/19 公開
風疹の予防接種

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年齢とともに1日もムダにしたくない不妊治療の開始。風疹の抗体価検査やワクチン接種によるお休み期間さえもったいない、と思ってしまう声も聞かれます。

湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック院長の佐柄祐介先生にお答えいただきました。

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【質問】風疹の予防接種を受けたほうがいいと言われました

〈質問者データ〉
●妻38歳
●夫40代
妊活歴0カ月(これから開始予定)

風疹の予防接種は、必ず受けなくてはダメですか?免疫を獲得するまでの間、妊活をお休みするのがタイムロスになってしまう感じがします。来月で39歳になるので、数ヶ月の避妊期間が惜しいと思ってしまいます。

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【ドクター回答】生まれてくる赤ちゃんの先天性の障害を予防しましょう

風疹の予防接種を推奨するただ一つの理由は、「先天性風疹症候群」というおそろしい病気が存在するからです。

先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome, CRS)は、妊娠中に母体が風疹ウイルス(rubella virus)に感染した場合に、胎児が影響を受けて生まれる先天性の障害の総称です。妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると、胎児に深刻な影響を及ぼすことがあります。

具体的には、心臓の壁に穴が開いているなどの先天性心疾患や、耳が聞こえない・目が見えないなど感覚器官の異常がある場合、発達遅延や知的障害など神経系に問題がある場合、そのほか骨や内臓の異常、免疫系の障害など、その症状は多岐に渡ります。

風疹ワクチンを打つだけでCRSは予防可能であるため、妊娠を希望するご夫婦は事前に風疹の免疫状態を確認し、抗体がない場合は予防接種を受けることがすすめられます。

私の好きな漫画『コウノドリ』(作者:鈴ノ木ユウ先生)には、このような記載があります。

「先天性風疹症候群は怖いことと言うよりは、むしろとても悔しいことです」
「阻止できたはずの障害ですから」(TRACK14 風疹(2)より抜粋)

私も、その通りだと思います。当院では不妊検査の一環で、風疹抗体価をご夫婦ともに採取していただいています。この世のどの一人でも悔しい思いをすることのないように、ぜひ風疹抗体価検査や風疹ワクチンの接種をご検討ください。

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妊活スタート!治療の流れ

「赤ちゃんが欲しい」と思ったら妊活スタート。第一歩は病院探しから始まります。

1.まずはあなたにぴったりの病院を探す
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●病院の診療時間もチェック!
自分のライフスタイルにあった診療時間のクリニックかも合わせて確認しましょう。
あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。

2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。

3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。

4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。

5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。

7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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湘南茅ヶ崎ARTレディースクリニック院長
茅ヶ崎市出身。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、公認スポーツドクター。産婦人科医師としてのキャリアを東海大学医学部付属病院の産婦人科でスタート。大学病院での経験を経て、地元湘南で2023年春にクリニックを開業。患者さんに寄り添う対話重視の診療スタイルに定評がある。不妊治療をメインに、プレコンセプションケアなどにも注力し、女性のヘルスケア支援をリードする存在となるべく活動の幅を広げている。

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