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2ページ目(2ページ中) | 不妊治療の大先輩は身近なところに…。家族を再考した自粛期間 【ただいま進行中!アラフォー妊活記録#4】

体験談
2021/04/24 公開
2023/09/16 更新

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まあ俯瞰してみれば、できることも役割も違う女と男が完全に分かり合うなんて永遠のテーマだと分かってはいるんですけど…。

“私たちふたりの子どもを授かり、育てる”というゴールは一緒なんだけどなぁ、なんでテンションが一緒にならないのだろーかともなる訳で。

ここの溝が少しでも埋まらない限り、私たちにはもう不妊治療にはとり組む機会はこないかもなぁと寂しく感じていた頃、思い出していたのは母のことでした。

身近に存在していた、不妊治療の大先輩

「こういう時、どうしたらいいの?どうしてた?」と相談したかったのは、不妊治療経験者である母にほかなりませんでした。

40年前、私を40歳で出産した母。

今では40歳での出産も珍しいことではなくなりましたが、当時はなかなかの高齢出産だったはず…。


この時の母が今の私とほぼ同い年。今も会いたいなあと思うことが多々あります

母からは、24歳で結婚をし、子どもを望むもなかなか妊娠せず不妊治療にとり組んでいたけれど、先が見えない治療に区切りをつけて夫婦二人で穏やかに生きていこうと決めた矢先、自然妊娠が発覚したと聞いていました。

両親が結婚16年を迎えてようやく誕生したのが、私。

今、母と同じ立場に立ってみて聞きたいことや教えてほしいことが山のようにありました。

ですが、その母が亡くなったのは私の結婚の3年前。

私が本格的に不妊治療に悩んだ時、彼女に話を聞くことはできませんでした。

今こそ心の内を聞いてほしい、アドバイスがほしいと切に願っていた頃、世の中にジワリと新型コロナウイルスが広がっていきました。

コロナ禍の自粛期間が治療再開の糸口に

マスコミで働く私たち夫婦は、仕事面でコロナに大きく振り回されることになりました。

現場でたくさんの人と顔を合わせる私たちは「コロナにかかってはいけない、うつす立場になってはいけない」という意識が強くあったので、粛々と自宅で過ごす日々。

春の緊急事態宣言時は自宅で仕事をしながら、合間に夫婦で散歩したり、広いグラウンドに行ってキャッチボールで運動不足を解消したり。

一緒に過ごす時間が長い割に壊滅的な喧嘩をすることもなく、ひたすらコロナ終息を願って過ごしました。

そんな日々でたまに耳に入ってきたのは「コロナ禍での不妊治療」にまつわるアレコレ。

治療を中断する人、これまで通りに治療を進める人、どうすればいいのかを悩む人。SNSを見ていても、混乱が透けて見えるようでした。


6月ごろのミナミも人もまばら。事の深刻さをヒシヒシと感じさせられた光景

コロナ禍の春に40歳の背中が見えてきていた私は、治療再開を夫に打診しないと…と思い始めると同時に自粛の日々の中で家族の大切さを感じていました。

ステイホームの日々の中で、唯一ソーシャルディスタンスを保つことを意識しなくていい存在。

家族として夫がいてくれたことは自粛の日々の中での希望だったし、この人と家族を増やしたいと強く思わせる時間でもありました。

家族って大事だなぁ。やっぱり私たちの夫婦にも、小さな命がいてほしいなあ。

やっぱり孫のいない私の父にも、赤ちゃんを抱かせてあげたいなあ。

見えない敵のおかげで幸か不幸か私たち夫婦もいつもより時間に余裕がある毎日が続き、もしかしたら今こそ不妊治療に余裕を持って取り組める時なのかもしれないと思い始めました。

ニュースを見ていると治療の甲斐あって40代中盤や後半で出産される方がいるのは重々承知していますが、私は不妊治療の期限を心では決めていました。

それは不妊治療のゴールが出産することではなく、その後子どもを育て上げるところまでずっと続いていくことを自分の母を見てきちんと理解ができていたおかげかもしれません。

少なくとも大学卒業まで育て上げた時自分が何歳なのかということは、私にとっては大事にしたいことでもあります。

だからこそ、自分の治療期限は42歳になるまでかなと心づもりをしていたのです(本格的に治療を始めてそれが崩れ去ったらごめんなさい…)。

その逆算をしたら、もうカウントダウンはとっくに始まっています。

コロナを理由に不妊治療に二の足を踏んだり、中断したりする人がいる一方で、私は再開するなら逆に今! 的な感覚を強めていきました。

そしてコロナ禍で迎えた40歳。

まさか、こんな世の中で節目の年を迎えるとは思いもしていませんでしたが、40歳になってもうた! 的な焦りはなく、どちらかというと清々しさでいっぱいでした(だって抗っても40歳になるしとわりきりモード)。


夫からの40歳のバースデープレゼントは一生もの。大事に履いています

この時の私は
・2年限定で、体外受精から不妊治療を再開したい
・今は授かれたらラッキーぐらいの心持ちでいる
・ふたりで生きていく未来もとっても素敵だと思っている
・最終的に治療の結果がでなかった場合も特別養子縁組制度などは利用しない方向
・今回は絶対に転院したい
と考えを整理しました。

そこから1ヵ月コロナの様子を見たり考えを巡らせたりして、夫に3回目となる最後の不妊治療開始の提案をしたのです。

※この連載は個人の体験です。治療や薬の処方などに関しては必ず医師に相談してください。

>>5話「夫婦でオンラインセミナーに参加してみた!」へ続く

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PROFILE
ミキさん
PROFILE
ミキさん

あかほし主婦ライター。関西在住・40代。中学生の頃から多嚢胞性卵巣症候群と付き合ってきた体でも、もしかしたら妊娠できるかも…という楽天的な考えをもったまま、結婚式、仕事との兼ね合い、金銭面や夫婦同士のタイミング、クリニックとの相性まで…。ありとあらゆる複合的な理由から、40歳で(ようやく!)本格的に不妊治療をスタート。

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