3ページ目(4ページ中) | 唯一自分でわかる手がかりは「月経異常」。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)って知っていますか?改善できるの?【妊娠できるかドクターに聞いてみた】
血液検査ではこんなことがわかります
「多嚢胞性卵巣症候群」
「多嚢胞性卵巣症候群」
●男性ホルモンが多い
テストステロンなどの男性ホルモンが高い値を示します。
外国人女性の場合、ヒゲが生えたり、毛深くなるなど、見た目にわかりやすく男性的な兆候が出やすいですが、日本人女性にはあまりあてはまらないことも。
●インスリン濃度が高い
多嚢胞性卵巣症候群の人は、血糖を下げる働きをするホルモン・インスリンが働きにくくなっているため、インスリンが多く必要な状態になっています。
そのため、血糖値が正常でも、インスリンの血中濃度が高いことがあります。
●黄体化ホルモン(LH)>卵胞刺激ホルモン(FSH)
卵胞が成熟するまでは卵胞刺激ホルモン(FSH)が、成熟したあとは黄体化ホルモン(LH)が分泌されます。
LHの値がFSHより高いのは通常、排卵前後の数日間のみ。多嚢胞性卵巣症候群では、月経3日目前後でもその状態。
●AMHの値が高い
AMH(アンチミューラリアンホルモン)は、卵巣の原始卵胞が育つときに分泌されるホルモン。
通常、値は25歳ごろがピークで、それ以降は下がりますが、多嚢胞性卵巣症候群では、卵巣に排卵されない未成熟卵胞が数多く残っているため、値が高いままになります。
多嚢胞性卵巣症候群の治療
多嚢胞性卵巣症候群の治療、おもな流れは下記のようになります。
①排卵誘発(服用)
まず、クロミッドなどの排卵誘発剤を数日間、服用して排卵を促します。
通院して卵胞の成熟度を確認しながら服用量をふやしたり、ステロイドや漢方薬を併用することもあります。
②排卵誘発(注射)
服用で卵胞が育たない場合、注射による排卵誘発に進みます。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という副作用に注意し、慎重に行います。自宅での自己注射となることもあります。
③体外受精
排卵誘発で受精や妊娠につながらない場合、体外受精に進みます。
成熟卵を採取して体外・顕微授精したあと、妊娠率を上げるために、受精卵を凍結。着床に最適な状態の子宮に戻す凍結胚移植をします。
また、卵巣刺激をせずに未成熟卵子を採取し、体外で培養・成熟させ、受精させるIVMという方法も。この方法だと、身体的・経済的負担や、OHSS(卵巣性刺激症候群)のリスクを抑えることができます。
多嚢胞性卵巣症候群と診断されたら…
日々の暮らしのなかで心がけたいことを知っておきましょう。
次のページ> 多能法制卵巣症候群、どんなことに気をつけて過ごせばいい?
医療法人浅田レディースクリニック理事長。
より短い治療期間で妊娠という結果を出すため、エビデンスに基づいた治療や痛くない不妊治療・痛くない採卵を行なう。1982年名古屋大学医学部卒業。88年名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として不妊外来を担当。95年同病院分院でICSIによる治療開始。同年日本ではじめて精巣精子を用いたICSIによる妊娠例を報告。2004年浅田レディースクリニック(現・勝川クリニック)開院、10年浅田レディース名古屋駅前クリニック開院、18年浅田レディース品川クリニック開院。著書に『名医が教える最短で授かる不妊治療』『女の子が知っておきたい卵子のハナシ。』がある。
- 24時間
- 月間
-
1【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈立川ARTレディースクリニック〉院長・右島富士男先生2〈アラフォー妊活〉婦人科系疾患や2人目不妊など40歳前後に多い不妊原因にきめ細かい対応をめざす【にしたんARTクリニック】3〈アラフォー妊活〉体外受精の保険適用回数を考えて治療を進めることが大切【神奈川レディースクリニック】4【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈神奈川レディースクリニック〉胚培養士・鈴木亮祐さん5【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!6【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも72024年下半期の授かり運/リマーナすずの妊活占い8あかほし会員登録(無料)しませんか?うれしい特典がいっぱい【赤ちゃんが欲しい】9死産の原因や兆候とは?予防法は?また妊娠できるの?〜産科医歴45年の浦野理事長「お母さんのせいではありません」〜10「これって妊娠反応?」妊娠検査薬リアル100選!陽性の線ってどれくらいの濃さ?いつごろ使った?メーカー別、判定体験&写真を一挙公開
-
1【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!22024年下半期の授かり運/リマーナすずの妊活占い3【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも4〈アラフォー妊活〉婦人科系疾患や2人目不妊など40歳前後に多い不妊原因にきめ細かい対応をめざす【にしたんARTクリニック】5【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈立川ARTレディースクリニック〉院長・右島富士男先生6「今月もダメだった…」34歳で授かるのって難しいのかな。会社で評価されても私の心は晴れなくて【30%~私の妊カツ~】#1(前編)7【精液検査の体験記】「なんだかんだで採精室にワクワク!」人気ブロガーが赤裸々レポート!8「避妊してないのに妊娠しない。つまり私は…」妻の訴えに年下夫は【30%~私の妊カツ~】#5(前編)9「健康な30代でも1年以内に妊娠する確率は30%前後」そんなこと知らなかった【30%~私の妊カツ~】#6(前編)10あかほし会員登録(無料)しませんか?うれしい特典がいっぱい【赤ちゃんが欲しい】