カンテレ・村西利恵アナウンサーが36歳で選んだ「卵子凍結」の理由。そして3回目の結婚、40歳で妊娠するまで/独占インタビュー

関西テレビのアナウンサーとして、夕方のニュース番組のキャスターを12年間務め、趣味でもある釣り番組などでも活躍する村西利恵さん。現在はアナウンサーとしてだけでなく、大学講師として教壇にも立っています。
そんな村西さんは、体外受精の移植8回目で妊娠、2022年2月に待望の第一子・女の子を出産しました。
「けっして楽に授かったわけではないけれど、治療をやめようと思ったことは一度もなかった」という村西さんが、奈良のお寺で人知れず流した涙のわけは…。
36歳、14個の卵子を凍結。ママになれる確率は80%
私は26歳~37歳までの12年間、平日は休みなく夕方のニュース番組を担当していました。実は私は、3回結婚をしています。30歳で最初の結婚をした当時は、あくまで仕事優先。いつかは子どもが欲しいとは思っていましたが、すぐに子どもをつくることは考えていませんでした。
32歳で離婚したあと、まわりの友だちがほとんど結婚&出産をした36歳のとき、そろそろ真剣に考えないと、将来子どもを持てないかもしれないと思い始めました。
ちょうどその頃、独身の友人が35歳で卵子凍結をしました。当時の私はパートナーはおらず仕事が相変わらず忙しかったので、このままでは今後いつ妊活ができるか分からない…と不安になり、意を決して友人と同じクリニックで卵子凍結をすることにしました。
仕事の合間を縫って通院し、14個の卵が採れましたが、医師から言われたのは「この数で、赤ちゃんを一人産める確率は80%」。
「もう一度採卵して、同じくらいの数が採れれば、確率は100%に近づきますよ」とすすめられたのですが、時間的な余裕がなかったこと、さらに「80%の確率なら、きっと将来子どもを持てるだろう」というやや楽観的な思いもあって、採卵は1回だけで終えることにしました。
–{事実婚からスタート。その理由は…}–
二度目の結婚&離婚を経て、38歳で今の夫と出会いました。夫は同い年で、最初から「子どもを授かればいいな」という気持ちが一致していました。そこで、会社からも通いやすく、凍結卵の保存もお願いしていたクリニックへの通院を開始。
苗字を変えるのが億劫で、事実婚で治療スタート
実は不妊治療を始めたとき、夫とはまだ入籍しておらず、事実婚状態でした。というのも、すでに2回も苗字が変わっていて、手続きの煩雑さをひしひしと感じていたので、プロポーズをされても、簡単にはもう一度入籍しようと思えませんでした。
余談ですが、パスポートは10年期限が残っていても、苗字が変わると一から作らないといけません。そのようなことを何度もくり返したので、心の底から疲れてしまって…。
夫も理解してくれ、住民票だけを移していました。通っていたクリニックでは、書類にサインをすれば事実婚でも治療ができたので、妊活を始めることができました。
まず採卵!凍結していた卵子は「2人目用」にキープ
最初の基本検査では二人とも問題なし。でも高齢であることと、卵子凍結の際に体外受精について勉強していた知識もあって、私は最初から体外受精しか考えていませんでした。
「凍結してある卵子は2人目のために置いておき、今は採卵を進めましょう」という医師のアドバイスもあって、採卵からスタート。1回目は、体外受精と顕微授精を半分ずつ行ったところ、体外受精の卵は全滅でしたが、顕微受精で胚盤胞1個、8分割(3日目で凍結したもの)2個ができました。それを2回にわけて移植しましたが、着床せず。2回目の採卵では胚盤胞が3個できましたが、3回目の移植でも着床しませんでした。
–{ついに夫の心が折れてしまいました…}–
治療当初「確率的には3回移植すれば、一度は着床する」と聞いていたので、3回目はうまくいくだろうとワクワクしていました。純粋に楽しみで、お腹のなかの卵に名前をつけたり、フライングでアプリの「トツキトウカ」を入れてみたり。でも、結果は着床しませんでした。そのとき、夫から「心がしんどい、休みたい」と言われました。
期待していた3回目の移植…
夫の心が折れ、治療はお休みすることに
「期待→ダメ」のくり返しで、精神的なアップダウンがつらく、“自分は子どもを持てない”という事実を、毎回突き付けられているように感じてしまう、と。私としては「1年に12回しかチャンスはないのに」と焦りましたし、クリニックの先生もとても前向きな方だったので、「来月、戻さないの?」とビックリされましたが、子どもを授かっても夫婦関係が悪化しては本末転倒なので、二人で考えて、しばらく治療をお休みすることにしました。
お休み期間は、特別手の込んだ料理を作ったり、二人でお酒を飲みに行ったり。なるべく日々を楽しく過ごして、夫の気持ちに寄り添うことを優先しました。
ちょうどその頃、犬(フレンチブルドッグのリオン)を飼い始めました。リオンのお世話や散歩で生活がガラリと変わり忙しくしていたので、タイミング的にはちょうどよかったのかもしれません。
2020年4月から飼い始めたフレンチブルドッグの女の子リオン。
治療がうまくいかないときも、「この子がいるからいいや」と思えた、恩人です。世話をする中で、夫ともどんどん「家族」になっていきました。
インタビュー②につづく
40歳の夏から治療を再開。だけど…
●村西さんの妊娠までの道のり
-36歳-
卵子凍結を行う。14個保存
-39歳-
12月 不妊治療スタート。
採卵1回目→体外受精と顕微授精で胚盤胞1個、8分割2個
1月 移植(1回目)
2月 移植(2回目)
3月 採卵2回目→顕微授精で胚盤胞3個、コンパクション2個
4月 移植(3回目)
しばらく治療を休む
-40歳-
7月 治療再開。子宮内膜スクラッチを行う
8月 移植(4回目)→着床するも化学流産
9月 移植(5回目)、鍼治療を始める
11月
卵子凍結していた卵を顕微受精し、移植(6回目)
入籍する
12月 漢方を飲み始める
2021年
2月 移植(7回目)
3月 採卵3回目→顕微授精で胚盤胞12個
4月 ERA検査と子宮内膜スクラッチを行う
5月 移植(8回目)→妊娠
-41歳-
2月 出産
●村西利恵さんPROFILE
関西テレビアナウンサー。関西学院大学経済学部卒業後、2003年関西テレビに入社。2006年より夕方のニュース番組を12年間担当する。2018年から関西テレビと釣りビジョンのコラボ番組「釣りたガール!」のMCを担当。2020年から岡山理科大学の非常勤講師として、アサーティブ・コミュニケーションの指導を行う。プライベートでは2020年40歳で3度目の結婚をし、2022年2月に第一子を出産した。公式Instagram→@riemuranishi
取材・文/加藤夕子(リワークス)
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