ぐっすり眠れていますか?注目の「オメガ3」で睡眠の質を上げよう!不安で眠れないとき、妊活中に欠かせない油とは?【医師監修】 | 不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし(赤ちゃんが欲しい)
MENU
不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 妊活ライフコラム ぐっすり眠れていますか?注目の「オメガ3」で睡眠の質を上げよう!不安で眠れないとき、妊活中に欠かせない油とは?【医師監修】

ぐっすり眠れていますか?注目の「オメガ3」で睡眠の質を上げよう!不安で眠れないとき、妊活中に欠かせない油とは?【医師監修】

2023/01/23 公開
2023/07/06 更新

画像ギャラリー

毎晩、よく眠れていますか?

実は睡眠の質は、卵巣機能にも関係するため妊娠・出産にも大いに影響します。そこで睡眠の質を向上させるために普段の食事にとり入れたいのが「オメガ3」。

「睡眠と油?」と思う人もいるかもしれませんが、実は油の摂り方が睡眠の質を左右することも。なぜオメガ3なのか?公衆衛生の専門医で、自身のクリニックでも患者さんにオメガ3の油をすすめている伊藤明子(いとう みつこ)先生にお話を伺いました。

※:公衆衛生学:人間を集団として、人類全体が健康になることを研究し実践する医学分野。予防医学、健康教育、疫学(ひとを集団として観察して研究)や統計、医療コミュニケーションなどのサブ分野があります。WHO(世界保健機構)が行っている活動であり、誰一人置き去りにしない、すべてのひとに健康を、を基本精神としています。

ぐっすり眠れれば、卵巣機能も向上する!

卵巣はストレスに弱く、質の高い睡眠をしっかりとれていないと、機能が低下してしまうといわれています。また卵巣の機能が低下すると女性ホルモンが乱れ、さらなる不眠を引き起こす原因にも。

不安で眠れない→卵巣機能が低下→ホルモンバランスが乱れる→不眠といった悪循環を繰り返すことになってしまいます。

そんな悪循環に陥らないために摂りたいのがオメガ3の油。

オメガ3にはホルモンバランスを整え、月経困難症を防ぐ効果が期待できることも報告されています。また、排卵の促進にも有用とも。睡眠の質と女性ホルモンの乱れにダブルでアプローチするオメガ3は、卵巣機能をアップするためにも積極的に摂りたい油といえます。

不安でネガティブな心を落ち着かせてくれる

不安でなかなか眠れない…、心配ごとがあって何度も目が覚めてしまう…。

“不安”などネガティブな感情で睡眠の質が悪くなっている場合にも、オメガ3はとても有効です。こういった不安は、脳に炎症物質が作用することで起こっています。この炎症を抑える効果が期待できるのが青魚やアマニ油やえごま油などに含まれるオメガ3です。

公衆衛生の研究で、うつ、不安などの気分障害に「オメガ3は効果がある」ということが明らかになっています※2。また、オメガ3には抗炎症作用もあるので、うつや不安の緩和にも効果的だと考えられています。オメガ3を摂り、不安を抑えることができれば、自律神経が安定し、睡眠の質アップにつながります。

妊娠中のトラブル予防のためにも妊活中から「オメガ3」

体内の油をよい油(オメガ3)にしていくためには、数ヶ月かかります。

元気な赤ちゃんを授かるため、また健やかに育ってくれるよう、また母体にとっても妊娠による心身の変化に対処できるように、妊活中からオメガ3の油を摂ることをおすすめしています。

ママにとっては、妊娠前後の不安な気持ちや肌の乾燥やトラブル、妊娠線…。これらの妊娠中のマイナートラブルにもオメガ3は効果が期待できます。

オメガ3は体内では作ることができないため、積極的に食事にとり入れることが大切です。魚を食べられない日には、1日に小さじ1杯程度(4g強)のアマニ油・えごま油を。

ただし、酸化しやすいため、開封後は1ヶ月程度を目安に使い切るように心がけ、加熱調理には使用せず、みそ汁やサラダ、ヨーグルトにかけるなど、いつものメニューに“ちょい足し”を習慣にしてみてください。

参考文献:
※2
Mischoulon D, Dunlop BW, Kinkead B, Schettler PJ, Lamon-Fava S, Rakofsky JJ, Nierenberg AA, Clain AJ, Mletzko Crowe T, Wong A, Felger JC, Sangermano L, Ziegler TR, Cusin C, Fisher LB, Fava M, Rapaport MH. Omega-3 Fatty Acids for Major Depressive Disorder With High Inflammation: A Randomized Dose-Finding Clinical Trial. J Clin Psychiatry. 2022 Aug 22;83(5):21m14074. doi: 10.4088/JCP.21m14074. PMID: 36005883.

Grigolon RB, Ceolin G, Deng Y, Bambokian A, Koning E, Fabe J, Lima M, Gerchman F, Soares CN, Brietzke E, Gomes FA. Effects of nutritional interventions on the severity of depressive and anxiety symptoms of women in the menopausal transition and menopause: a systematic review, meta-analysis, and meta-regression. Menopause. 2023 Jan 1;30(1):95-107. doi: 10.1097/GME.0000000000002098. Epub 2022 Nov 7. PMID: 36576445.

『卵細胞、肥満とオメガ3』
Barsky M, Blesson CS. Oocytes, obesity, and omega-3 fatty acids. Fertil Steril. 2020 Jan;113(1):71-72. doi: 10.1016/j.fertnstert.2019.09.022. PMID: 32033727; PMCID: PMC8211121.

ライター/入江 由記

「オメガ3」関連記事
けっこう重要!男女ともに意識してとりたい栄養素「オメガ3」がすごい!
脳の65%は油でできている!妊活中から「オメガ3」を摂るべき理由とは?
▶︎生殖能力が高い男性、実は共通点があった⁉︎男性も注目したい栄養素「オメガ3」

公衆衛生の専門医。小児科医。赤坂ファミリークリニック 院長。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。テレビ・雑誌などメディア出演多数。二児の母。今年1月に著書「医師が教える子どもの食事50の基本. 脳と体に『最高の食べ方』『最悪の食べ方』」(ダイヤモンド社)発売予定。医学的根拠に基づき、毎日の食卓で何を出すべきで何を避けるべきかが一目でわかり、食に対する迷いがなくなる内容となっている。

X LINE
人気記事ランキング
  • 24時間
  • 月間
閉じる