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【メンズ妊活の味方】男性不妊外来で乏精子症の3割が「正常値範囲」になることも!

不妊治療
2022/09/05 公開
2023/09/05 更新

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不妊カップルの半数近くは男性にも原因があることが認知されてきましたね。男性の不妊検査に対する意識が高まってきていますが、「精液検査」の結果によっては、さらにくわしい検査や治療が必要になる場合があります。そんなときの選択肢の一つに「男性不妊外来」があります。

この記事では男性不妊の第一人者・岡田弘医師(獨協医科大学埼玉医療センター病院長)に男性不妊外来の検査や治療についてくわしく伺いました。

男性不妊外来がメンズ妊活の最短ルート!

男性不妊外来では「問題あり」だった男性が「正常範囲」となることも少なくないとか。

「乏精子症と言われて受診した人の精液検査をすると、約3割は正常値の範囲になります。体調や採精時のプレッシャー、検査方法などにより、結果にはバラツキが出るのです」(岡田先生)。

検査の誤差も考慮しながらきめこまかい指導をしてくれる男性不妊外来に行くことが、結果的に治療の近道になりそうです。

男性不妊外来の診察の流れをプロセス写真で紹介!

※順番は前後することがあります

① 問診票に記入

診察の前に問診票を記入して提出します。内容は、結婚時期や性機能、病歴や喫煙・飲酒といった生活習慣など。

② 問診

医師が問診票の内容を確認しながら、さらにくわしい状況を尋ねます。

③ 視診・触診

視診と触診は、下着を下げてベッドに横になって受けます。精索静脈瘤の検査は立った状態で。


陰囊(精巣)のおよその大きさを調べるのに使うオーキドメーター

【視診・触診でのチェック項目】
●女性化乳房がないか、体毛の量や分布など
●外性器の発育程度
●精巣容積
●陰茎(ペニス)の視診・触診
●身長
など

ほかに、鼠径部の手術あとがないか、精管や精巣にていねいにふれる触診など、いくつかの項目があります。「触診で勃起してしまうケースは、まずありません」(岡田先生)とのこと。恥ずかしがらずに、きちんと検査しよう。

④ 検査

男性不妊外来では、さまざまな検査を行ないます。原因や治療法を確認するために、たいせつなプロセスです。

メンズ妊活・基本の検査

精液検査
採取した精液から、精子の量や精子の数、運動性や形態を調べ、基準値と比較します。当院では、精子の状態をよりくわしく調べるために精子機能検査(DFI・ORP)を行ない、治療の参考にしています。

DFI(DNA断片化指数)
損傷DNAを持つ精子の割合。

精液中酸化還元電位測定(ORP測定)
精液中の酸化ストレスの強さを測る。

また、精子の生成や性腺機能に必要な亜鉛などの血中濃度を調べる微量ミネラル検査も実施しています。

関連記事:精液検査レポ!どんな流れで検査は進の?

ホルモン検査
精子の形成にはLH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、T(テストステロン:男性ホルモン)などのホルモンが関係するので、血液検査で調べます。

超音波検査
超音波で精巣の様子を調べます。精巣の大きさ、精索静脈瘤がないかどうかなどをみます。腫瘍が見つかる場合があるので、必ず行ないます。

必要に応じて行なう検査

MRI
ホルモン分泌値に問題があると、脳下垂体腫瘍の可能性を考えて行なわれることが。精子の通り道に問題がありそうな場合も、MRIで確認することがあります。

染色体検査・遺伝子検査
無精子症や高度の乏精子症の場合、血液をとって染色体や遺伝子を調べることがあります。特定の病気が、不妊の原因になることがあるからです。

たとえば、クラインフェルター症候群(性染色体Xが通常より1つ多い)の男性は、無精子症になることがあります。さらに、最新の遺伝子検査では、無精子症のかたが精巣に精子を持っている可能性を調べられます。これらの検査は遺伝カウンセリングができる施設で受けましょう。

男性の検査、健康診断のつもりで受けましょう!

男性不妊外来は、悩める男性の味方です。
自分の状態を知ることがいちばん大事なので、まずは検査を受けましょう。

男性は自分が原因という自覚がないことが多く、検査を先送りするうちに女性が年齢を重ねて妊娠しにくくなることもあります。早く原因を見つけて早く適切な治療を開始する。ごれが妊娠への近道です。

獨協医科大学埼玉医療センター
リプロダクションセンター

土曜日も受診できる週6日体制の男性不妊外来です。
https://dept.dokkyomed.ac.jp/dep-k/repro/

『赤ちゃんが欲しいクリニックガイド2020』より

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獨協医科大学埼玉医療センター病院長
リプロダクションセンターGM
泌尿器科主任教授
男性不妊を専門とする泌尿器科医の第一人者。無精子症に対する最先端治療MD-TESE(銀鏡下精巣内精子採取術)においては、日本で最も症例数が多い。 
岡田先生のオフィシャルサイト「男性不妊バイブル」http://maleinfertility.jp

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