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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識 【2人目不妊】原因は?妊活いつからはじめる?始め方、不妊治療の場合の流れについて詳しく解説

【2人目不妊】原因は?妊活いつからはじめる?始め方、不妊治療の場合の流れについて詳しく解説

2024/01/18 公開

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「そろそろ2人目を…と思ったけど、なかなかできない」「1人目はすぐにできたのに、どうして?」「基礎体温をつけてタイミングを合わせているのに…。いつから不妊治療を考えるべき?」。とくに1人目を自然妊娠で授かった場合は、「もしかして不妊かも」と意識しはじめたり、クリニック受診を検討するのも遅れがちかもしれません。

二人目不妊の原因、検査や治療の流れなど、気になる2人目妊活の始めどき、始めかたから治療の流れなど、二人目不妊で気になるあれこれを立川ARTレディースクリニック院長の右島富士男先生に教えていただきました。

二人目不妊の原因は?

基礎体温をつけ、タイミングを合わせてもなかなか自然妊娠できない理由

2人目不妊の原因はいくつか考えられますが、その代表的なものは次の4つです。

原因その1 加齢

二人目不妊の最も大きな要因として考えられるのは、加齢です。2人目の子どもを望むときには、男女ともに1人目を妊娠したときよりも年齢が高くなっています。ですから卵子も精子も1人目のときよりも年をとっている、つまり老化しているのです。

卵子や精子は老化によって質が低下し、受精しにくい、受精しても着床しにくいなど、妊娠しにくさにつながります。また、もともと女性に子宮内膜症や子宮筋腫があって、時間の経過とともに悪化する、加齢によって男性の精子の数が減る、状態が変化するということも考えられます。

晩婚化などによって、最近では1人目の出産が35歳以上というケースも少なくありません。すると2人目を希望する年齢が40代になってからという場合も。加齢はとくに卵子の質に大きく影響するため、女性が35歳以上の場合、自然妊娠率だけでなく不妊治療の成績も35歳以下と比較すると低くなってしまいます。

原因その2 1人目出産時の影響

1人目出産のときに、大量の出血など何らかのトラブルがあったことが、二人目不妊に関係している場合もあります。1人目の出産が帝王切開だから必ず二人目不妊になるわけではありません。

でも、たとえば帝王切開で出産したあと、子宮の縫合部の治癒が不完全で炎症をおこすと着床障害につながることがあります。1人目の出産が帝王切開で、2人目がなかなかできないと感じたら、早めにクリニックを受診しましょう。

原因その3 ホルモンバランスの乱れ

不規則な生活やストレスなど、ちょっとしたことでホルモンバランスは乱れてしまいます。たとえば初めての育児、育児と仕事の両立、1人目ができたことで変化する夫婦関係など、日々の肉体的・精神的な疲れが重なることで、自律神経が乱れホルモンバランスが変化し、それが不妊の一因になっていることもあります。また、産後ダイエットをがんばりすぎることも、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、二人目不妊につながることが考えられます。

原因その4 セックスレス

「1人目の育児と仕事で忙しく、セックスする時間がない」、「セックスする気持ちになれず、レスになった」「セックスできない」という夫婦も少なくありません。性交渉の回数が減少すると、当然ですが自然妊娠するチャンスも減ります。

2人目、不妊治療はいつから行えばよい?

女性が35歳以上なら、今すぐスタート。上の子の授乳中なら卒乳してから

「もしかしたら不妊症かも」とは誰でも、あまり考えたくないもの。まして1人目を自然妊娠していれば「そのうち2人目も自然妊娠できるだろう」と思いがちです。

でも、もしかしたら1人目も実は妊娠しにくい要因があったけれど、運よく自然妊娠できたのかもしれません。「1人目が自然妊娠できたから」とあまりのんびりするのは危険かも。

では、二人目不妊の治療の始めどきはいつ?どれぐらいの期間、自然妊娠しなかったら受診すべきなのでしょう?

女性には閉経が訪れることもあり、妊活にとりくめる時間は限られています。もし女性の年齢が35歳未満ならば、2人目妊娠を考え始めて1年経っても赤ちゃんができない場合はクリニックで受診しましょう。女性の年齢が35歳以上なら、遅くとも2人目が欲しいと思って半年経ったら、妊娠しにくい要因がないかだけでもクリニックで検査を受けましょう。

ただし1人目出産後、月経が再開していない、1人目の子どもに授乳中の場合は治療のスタートは少しだけ待つ必要があります。母乳を作るホルモン(プロラクチン)は排卵を抑制する働きがあるため、授乳中は妊娠しにくい状態なのです。二人目不妊の治療は、上の子が卒乳し、月経が回復してからスタートしましょう。

二人目不妊の治療法 不妊治療の方針は?

「始め方がわからない」なら、まず生活を改善してみよう

「2人目妊活の始めかたがわからない」「自分でできることはある?」と考えるカップルもいるでしょう。二人目不妊では医療のサポートが必須ですが、カップル自身の体を妊娠しやすい状態に整えることも大事です。

初めての子育てで自分たちのことは後回しにしがちですが、栄養バランスのとれた食事と適度な運動で適切な体重管理をする、不足しがちな栄養素はサプリメントで補う、規則正しい生活を心がける、質のよい睡眠をとるなど、健康的な生活を意識しましょう。

初めてのことづくしの育児で疲れてしまい、コミュニケーション不足になったり、レスになったりするカップルや夫婦も少なくありません。育児に時間を取られてなかなか難しいかもしれませんが、ふたりのコミュニケーションタイムをきちんと作ってよく話し合い、ストレスをためないことも大事です。

治療方針は検査結果と年齢を考慮し、医師と話し合って決める

どんな治療法を選択し、いつから、どんな順番で治療を進めていくのかという治療方針は不妊の原因を調べる検査の結果、カップルの年齢、仕事や生活環境などを考慮し、医師とよく話し合って決めます。

不妊治療で行う検査の主なものを以下に挙げました。一人目が自然妊娠だった場合、精子に問題はないと考えて最初に精液検査を行わないクリニックもあります。しかし男性も年齢が上がることで、精子の状態が前とは変わっている可能性があります。一人目の妊娠から時間がたっている場合、二人目が授かりにくいと感じている場合は、早めに精液検査を受けておいたほうがいいでしょう。

どんな検査でどんなことがわかる?

■血液検査
血液中のさまざまなホルモンの値を調べることで、排卵障害の原因、多嚢胞性卵巣症候群(POS)や高プロラクチン症の有無などがわかります。また血中の抗ミューラー管ホルモン(AMH)を測ることで、卵巣予備能(卵巣の中にある卵子の数)を推測できます。この値が低いと卵子の数が少なく、妊娠の可能性がある期間が限られていると考えます。

■頸管粘液(おりもの)検査
頸管内から注射筒で粘液を吸引して、その量や伸び具合などを測定。頸管粘液が少ないと精子が子宮まで入りにくく、二人目不妊の原因になります。粘液は排卵日の数日前から増え、透明で糸を引くような状態になります。このような変化がみられると、精子も子宮まで進みやすくなります。

■フーナーテスト(頸管粘液内―精子通過試験)
頸管粘液と精子との関係を確認する検査。性交の3~5時間以内に子宮腔内用液を吸引して確認。粘液内を元気に泳ぐ精子が見られれば問題ありませんが、結果が悪かったからといって自然妊娠できないというわけではありません。

■子宮管造影検査
子宮と卵管に造影剤を注入して、レントゲン撮影を行います。子宮腔の形、卵管の通過性や癒着がないかなどを確認します。この検査で卵管の通過性が改善して、妊娠率がアップすることもあります。

■腟や子宮頸管内の細菌検査
クラミジアなどの細菌感染がないかどうかを調べます。細菌やカンジダ(カビ)に感染していると、採卵や胚移植時に感染症を起こす心配があるので、事前に抗生物質で治療する必要があります。

■超音波検査
経腟超音波と経腹超音波とがあります。子宮頸部、子宮体部、卵巣、卵管などの様子をモニター画面で確認できます。

■精液検査
精子の数や状態を確認するための検査。クリニック内で採精、自宅で採精したものを持参する、ふたつの方法があります。ただし、精液をとってから検査するまでの時間は1時間以内がベスト。また精子の数や状態は常に一定ではないので、精液検査は2~3回行うのが一般的です。

このほか、必要に応じて子宮鏡検査、腹腔鏡検査、CT、MRI検査、抗精子抗体検査、ホルモン負荷検査、染色体検査などを行うことがあります。

関連記事:痛い不妊治療ランキングTOP5!痛みを乗り越えた先輩たちの体験談

治療のステップ:タイミング法→人工授精→体外受精・顕微授精の順が基本です

検査の結果と年齢によりますが、二人目不妊の場合も一人目不妊と同様に、まず指導されるのが排卵時期にセックスをするタイミング法です。受診前に自己流のタイミング法を行っていた場合は、その時に記録していた基礎体温表を持参して受診するとよいでしょう。クリニックによってはタイミング指導時に排卵誘発剤を使うこともあります。

イミング法で結果が得られない場合、精子を子宮に注入する人工授精を行います。人工授精は卵子と精子が出会う確率をアップさせるもので、何回トライするかの判断は年齢などによって異なります。

人工授精で授からなかった場合、卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮に戻す体外受精という治療にステップアップします。体外受精でも結果が出ない、精子の状態が悪い場合などは、卵子に1つの精子を針で注入する顕微授精という治療法が選ばれます。

このようにタイミング法→人工授精→体外受精・顕微授精の順番でステップアップしていくのが、不妊治療の一般的な流れです。しかし、年齢やカップルの体の状態などに応じて必ずしもこの順番通りに進めるわけではありません。カップルの希望によって、どこかのステップを飛ばす、場合によってはステップダウンすることで2人目を妊娠することもあります。

関連記事:体外受精とはどのような不妊治療?大まかな流れやよくある疑問【医師監修】

二人目不妊はつらい!家族で支えよう

治療を受ける病院選びがポイントに

「二人目不妊かも」と思ったら、はじめから不妊専門クリニックを受診することをおすすめします。1人目を出産した産婦人科に相談してもいいのですが、きちんと排卵しているか、卵巣機能は低下していないかなど不妊につながる原因をすぐに調べてもらえる、夫側に不安がある場合は、勃起障害や射精障害など男性不妊に対する治療が充実している専門クリニックのほうが効率的に治療を進められるでしょう。

ただ「赤ちゃんが欲しい」という気持ちは同じでも、1人目不妊で専門クリニックに来院している人には、二人目不妊の悩みやつらさはなかなか理解してもらいにくいもの。「子どもが一人いるのだから、十分でしょ」と考える人がいるのも現実です。だからこそ、二人目不妊ならではの思いをきちんと受け止めて、対応してくれる病院選びをしたいもの。

たとえば最近は、キッズルームや個室の待合室がある、診察時は上の子を預かってくれるなど、2人目妊活の患者さんも通いやすい工夫をしているクリニックも増えています。受診前に「二人目不妊の治療を希望している」「上の子を連れて、通院できるのか」を確認すると、通院のストレスも軽減するでしょう。

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育児や家事の協力について、夫婦で話し合いを

「上の子の育児がある」「上の子の育休が明けたばかりで仕事を休みにくい」など、2人目妊活ならではの大変さもあります。夫とは1人目の育児や家事の分担、どうやって仕事と治療を両立させていくか、二人目不妊の治療方針など、ふたりできちんと話し合っておくことが大事です。また両親などの身内だけでなく、上の子のお世話を頼めるファミリーサポートなどの公的支援の利用についても調べておくと安心。

不妊治療は結果が出るまでに時間がかかることもあります。2人目妊活にしっかりとり組むためにも、ひとりで何もかもがんばろうとせず、パートナーや家族はもちろん、できるだけたくさんの人の手や支援制度を調べて、上手に利用して。ストレスは万病のもとですが、不妊治療にとっても大敵!できるだけストレスを減らして治療に取り組むことが大事です。

大変だった二人目不妊!先輩ママの体験談

40歳、年齢的にラストチャンス。お休みしていた不妊治療を再開予定

40歳・2人目待ち歴2年/熊本県 Sさん
1人目が欲しいと思い始めたころは、不妊という言葉さえ知りませんでした。しかし、自己流のタイミング法では授からず、人工授精で妊娠しました。もともと子どもは2人欲しいと思っていましたし、2人目も治療を始めました。
人工授精を2回まで行ったところで、家族の入院や上の子の病気・行事などで忙しくなり、不妊治療を休止。年齢的にも最後のチャンスかなと思うので、また治療を再開したいと思っています。

まわりの2人目ラッシュにあせって治療を開始

38歳・2人目待ち歴2年/千葉県 Bさん
1人目のときはタイミング法から始め、人工授精、体外受精とステップアップ。幸運にも最初の体外受精で妊娠することができました。1人目が2歳になったころ、周りのママ友が2人目ラッシュになり、あせりが…。再び体外受精にトライし始めました。
治療を開始して、今回は2回目の移植で妊娠することができました。夫は治療に協力的で、通院時に上の子のめんどうを見てくれたり、家事もできるだけしてくれました。
義母から「1人ではもの足りない」などと言われて傷ついたこともありましたが、今は出産が楽しみです。

関連記事:【100に聞きました】2人目が欲しい!何歳違いがいい?理想と現実ギャップを大調査

2人目が欲しい!早めにクリニックを受診して、検査を受けましょう

「1人目は自然妊娠しているから、そのうちできるだろう」

ついそんなふうに考えがちですが、1人目の妊娠&出産のときより、男女ともに年齢が上がっている分、実は誰でも2人目は授かりにくくなっています。さらに二人目不妊では、「1人目育児でバタバタ」「育児に仕事に家事で時間がない」「パパ&ママになったら、以前のようにセックスを楽しめない」という悩みも加わります。

「そろそろ2人目を」と思い始めたら、「妊活の始めかたがわからない」「いつから妊活する?」と悩まずに、早めにクリニックで検査を受けるのが正解!検査で何かトラブルが見つかれば、その治療からまずスタート。トラブルがない場合でも、クリニックで正しい指導を受ければ、それだけ早く二人目妊娠につながるはずです。

文/植田晴美

この記事の監修は「立川ARTレディースクリニック」右島 富士男 院長

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1995年 北里大学医学部卒業、同大学病院産婦人科入局。北里研究所メディカルセンター病院産婦人科、北里大学医学部講師などをへて、米スタンフォード大学、ノースウエスタン大学に留学。帰国後、IVFなんばクリニックに勤務。2010年立川ARTレディースクリニック開院。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。

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