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人工授精って「人工」ってつくのに、実は自然妊娠とあんまり変わらない?【ドクターに実際のところ聞いてみた】

2023/12/30 公開

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多くの夫婦が抱える「赤ちゃんができない」という悩み。赤ちゃんを希望する年齢が高くなっていることもあり、不妊に悩む夫婦は増加傾向にあります。しかし、不妊治療には時間的なリミットが。後悔しないためにも、まず自分たちの状況、体のこと、治療のことをよく知ることが大切です。

山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生に質問。「人工授精」に関する疑問に答えてもらいました。

人工授精ってどんな方法?

質問者データ
31歳/夫の年齢30代/妊活歴1年8ヵ月
現在の状況:タイミング指導6回

タイミング法からのステップアップを提案されているけれど、、どんな治療か知りたいです。

精子を直接子宮の奥に送り込むので精子が泳ぐ距離が半減されます

配偶者人工授精(AIH)は、簡単に言うと、マスターベーションで採取した夫の精子を、直接妻の子宮に送り込む方法です。

「人工」という言葉から、何か特殊な技術を要する方法のように聞こえますが、受精やその後の着床などの経過は自然妊娠と変わりません。

精液中の元気な精子を選別し、排卵直前のタイミングで、専用のカテーテルを使って、確実に子宮の奥へと注入します。卵子をめざして精子が泳ぐ距離は、腟内に射精されたときに比べて、グンとショートカットされるので、精子の数が少ない乏精子症や精子無力症など、軽度の男性不妊の場合に、効果を発揮する方法です。タイミング指導を半年から1年試してうまくいかない場合も、このステップに進みます。

人工授精は、できれば排卵予測日当日に、都合がつかなければ前日に行います。卵子より先に精子を卵管膨大部に送り込むことで、より受精の可能性が高まるからです。

関連記事:【クイズ】卵子と精子の寿命って、どれくらい?

人工授精の流れを知っておこう

①排卵日を予測
タイミング法と同じく、過去の基礎体温表や超音波検査ではかった卵胞サイズから、排卵日を予測します。

②排卵日検査薬がプラスになったら採精
指示された日から、排卵日検査薬(尿中LH検査薬)を使用し、陽性になったら、専用容器にマスターベーションで精液をとって、クリニックへ。

③元気な精子を選びます(洗浄・濃縮)
精液はそのまま注入するのではなく、密度勾配遠心法(パーコール法)を用いて、動きのいい元気な精子を選び出し、それを濃縮して人工授精を行います。

④子宮内に精子を入れます
専用のカテーテルを子宮口から子宮の中に入れ、0.2~0.5ml以下の洗浄・濃縮処理をした精液を注入します。

⑤タイミングが合っていたかの確認
人工授精後、実際に排卵が起こっていたかどうかの確認を行います。

あわせて読みたい記事→「あれ?妊娠する気がしない…」BLマンガ家が不妊治療にトライしました【実体験漫画/第1話フルサイズ】

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●病院の診療時間もチェック!
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あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。

2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。

3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。

4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。

5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。

7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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監修
監修

山下レディースクリニック院長。
1980年奈良県立医科大学を卒業し、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科医長に着任。86年オーストラリア・アデレード大学で体外受精の基礎から研鑚を積む。90年神戸中央市民病院に着任。産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。97年神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。これまでに約10,000 人の妊娠をサポート。著書『最新! 不妊治療ナビ』(主婦の友社)が好評。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。

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