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「子どものいない人生が決まった女性」から見えてきたもの/産まない・産めない・産みそびれた…その本音とは

2024/01/26 公開

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「初めて子どものいない女性たちの本音を聞いたときは驚きと戸惑いのほうが大きく、すべてを受け止めきれませんでした」と語るのは、子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」主宰者・くどうみやこさん。

「子どもがいない思い」を閉じ込めた箱を開けるのはとても勇気がいることです。ふれられたくなかった感情や、本人さえ気づかなかった感情があふれ出します。女性たちそれぞれのリアルな人生、本音をくどうみやこさんの著書『誰も教えてくれなかった子どものいない女性の生き方』より抜粋して紹介します。

子どものいない女性から見えてきたもの

なぜ子どものいない人生になったのか。
私が子どもを持たなかった理由は、前著で書いたので詳細は割愛しますが、子どもは欲しかったけれど仕事を優先して先送り、そのうち病気になり産めなくなった。これが大まかな流れです。

幼少の頃から、結婚して子どものいる家庭を持つことを信じて疑いもしませんでしたが、20代はあっという間に過ぎていき、30代で結婚はしたものの仕事が忙しく、子どものことはあと回し。妊活や不妊治療をして子どもを持つための努力をした経験はない。かといって、子どもが欲しくなかったかといえば、そうではない。自然にできることを望みつつ、その気配はないまま日々の仕事に追われ、このままでは子どもが持てないかもしれないと脳裏をよぎったけれど、そんな人生は絶対にいやだとも思わなかった。

けれど、40代に入ってから子宮頸がんが発覚して、産む可能性を断たれたときは、「産まない」と「産めない」の違いを痛感して、とても落ち込みました。

私の中には、産まなかった、産めなかった、産みそびれた、どれもあります。子どもが欲しかったのに授からなかった悲しみ、子どもはいなくてもいいと選択する気持ち、タイミングを逃してしまった複雑な思い。それぞれの感情がまざり合って小さな細胞となり、体の中に浮遊している状態で、ある日突然「あなたは子どものいない人生が確定しました」と神様から肩をたたかれた。

それが「残念でした」なのか「結果オーライ」なのか、答えは教えてもらえないまま、ぽつんと取り残されました。「子どものいる人生」と「子どものいない人生」どちらかを選択できる余地がある状況と、もう選択肢がなくなった場合では、こんなにも気持ちに差があるのだと身をもって知った私は、落ち込みながらも覚悟を決めました。もう泣こうがわめこうが子どもを産める可能性はないのだから、子どものいない人生を歩いていくしかないと。

子どものいない女性の思いは深海のように見えにくい

職業柄、よく調べ物をします。たとえば、あるテーマについて番組で紹介する際には、データや関連情報をリサーチして自分なりに分析します。これから子どものいない人生を歩くにあたって、同じようにまず調べることから始めました。それまで、子どものいない人生について話を聞いたことはなかったし、誰からも教えてもらわなかったので詳しく知りたいと思ったからです。

ところが、子どものいる人生に比べてあまりにも情報が少なく、いきなり目の前に壁が立ちはだかりました。昔に比べて、子どものいない人たちはふえているのに、こんなに注目されない存在なのかと、がくぜんとしました。ならば、実際に話を聞いてみようと、子どものいない女性が集まる会を開催することにしました。神様から肩たたきをされ、出産界からリストラされた私は、新天地を開拓しようと出航しました。

みんないろいろあるけれど、子どものいない人生が確定したのなら自分らしく歩んでいきましょう!と前のめりの姿勢で臨んだのですが、初めて子どものいない女性たちの本音を聞き、動揺してしまいました。「誰にも話したことがない」と涙ながらに思いを吐露する女性たちを目のあたりにして言葉が詰まり、想像を超えた悲しみや苦悩を聞いて打ちひしがれてしまったのです。

大海原に出航したものの、うまく舵かじがとれず、底が見えない深海に入ってしまったかのようでもありました。

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大人世代のライフスタイルからマーケティングまで、時流やトレンドをとらえた独自の視点で情報を発信。近年は子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰。自分らしく自由で軽やかに過ごすライフスタイルを理想に掲げ、新たな価値観や生き方を提唱。これからの大人スタイルを追求している。著書に『商品PRのやり方が面白いほどわかる本』(中経出版)、『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』(主婦の友社)がある。マダネ プロジェクト「つながるサロン」(子どものいない女性限定) GoodMorning by CAMPFIRE (https://community.camp-fire.jp/projects/view/446996)
マダネ プロジェクト https://www.madane.jp/

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