妊活中の夫とのすれ違い、どう解消する?非協力的な夫への対応を3ポイントをご紹介
妊活・不妊治療中は夫婦のすれ違いや温度差が生まれがちです。夫にうまく気持ちが伝えられず、悶々としている人も多いのではないでしょうか。
今回はアサーティブ・コミュニケーション(自分も相手も大切にした自己主張)の専門家でもある、妊活コミュニケーション協会代表の鈴木早苗さんに、夫と心を通わせるための秘訣を教えてもらいました。
妊活・不妊治療中の『すれ違い』は対等なパートナーシップを築くチャンス!
夫が「疲れているから」といってタイミングに応じてくれない…
精液検査の話をしたらイヤな顔をされた…
人工授精の前日に酔っ払って帰ってきた…
実はコレ、『妊活あるある』で、多くの女性が悩んでいるポイントでもあります。
こんなことがあると、ひとりで頑張っているような気がして、腹が立ったり、悲しくなったりしますよね。
なんとかわかってもらおうと、がんばって話してみても、夫はどこか他人事…。そうなると、こじれるのが怖くて話すのを諦めてしまうという人もいるかもしれません。
しかし、妊活・不妊治療で起きるすれ違いは、対等なパートナーシップを築くためのチャンスでもあります。今うまく気持ちを伝えられないのは、「上手な伝え方」を知らないだけです。
ぜひこの記事でコツをつかんで、夫との会話に活かしていってくださいね。
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固定化した関係性を変えていこう!
まずは簡単に現状の把握をしましょう。
あなたの家でお決まりのすれ違いパターンはありますか?
たとえば、
●妻が熱心になればなるほど、夫は無関心になる
●気持ちを聞いて欲しいだけなのに、夫から理詰めや正論が返ってくる
●言いたいことを飲み込むため、そもそも大事なことが話し合われない
●ため込んだ末に爆発してしまうため、話し合いが非常に困難である
こうした傾向は、いわば夫婦間のパターンのようなものです。
話し合うべき問題があったとしても、いつものパターンが顔を出し、本質的な問題解決に踏み出せないまま、お互いのすれ違いが続きます。
決してこれがダメだということではなく、自分たちがどのようなパターンに陥りがちなのか、傾向を知っておくことが大事です。そのうえで、ときにはパターン以外の「新しいアプローチ」が取れるようになると、二人の関係性も変わっていきます。
それでは、どのようなアプローチをとればいいのか、具体的に見ていきましょう。
不妊治療中、夫へのリクエストは「的をしぼった言葉」を使う
ついつい私たちは、あいまいでざっくりとした要望を夫に投げてしまいがちです。
よくあるのは、
●もっと協力してほしい
●やさしくしてほしい
●気遣ってほしい
●積極的に関わってほしい
●もっと自分事にとらえてほしい
などです。気持ちは痛いほどわかります。
でも、残念なことに、これではなかなか伝わりません。きっと、夫なりに妻の気持ちに応えようとがんばるでしょう。しかし、妻からの要望があいまいなために、ピントがずれてしまう可能性があります。
そこで登場するのが「的をしぼった言葉」です。
具体的で、相手が行動しやすい小さな的にしぼります。数値化できるものは数字で表すとより効果的です。
【的をしぼる例】
もっと協力してほしい
→来週は排卵日があるのでタイミングを3回くらいお願いしたい(回数の目安を提示)
やさしくしてほしい
→今日はたぶん落ち込んで帰ってくると思うので、夜10分でいいので話を聞いてほしい(時間の目安を提示)
気遣ってほしい
→クリニックの日は疲れて元気が出ないのでお皿洗いをやってほしい(どんな日か明確にする/具体的なお願いを伝える)
積極的に関わってほしい
→クリニックに行った日は、情報共有のため毎回5分くらい時間をとってほしい(どんな日か明確にする/時間の目安を示す)
もっと自分事にとらえてほしい
→毎週でなくていいので、月に1回は一緒に病院に来て診察に同席してほしい。所要時間は3時程度(頻度と時間を示す)
どうですか?
だいぶ具体的になって、わかりやすくなりましたよね。
夫にしてもこのように伝えてもらったほうが、「来週は出張が入りそうだから、今のうちに予定を調整しておくよ」、「今週は一緒に病院に行くのは難しいから、来週以降でも大丈夫?」など対応がしやすくなります。
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責めないで話そうという心意気が大事
次に、「誰のことも責めないで話す」という心の姿勢を持ちます。
相手への不満があると「なんで〇〇してくれないの?」と言ってしまいがちですが、これだと小言にしか聞こえません。夫は、責められているような気がして心のシャッターを下ろしてしまいます。
しかし「責めない」といっても、「ご機嫌を取る」とか「おだてる」とか「ヨイショする」ということではありません。あくまでも対等に、相手を一人の人間として尊重し、敬意を持って話します。
相手も長い年月をかけてここまで生きてきたひとりの人間です。その歴史に敬意を払うつもりで、上からでもない、下からでもない、対等な目線で向き合います。
また、同時に、自分自身にも敬意をはらいます。「私なんて」と自己卑下せずに、自分の気持ちや意見を大事にして、言葉にしていきます。
具体的には、「私」を主語にしてIメッセージで伝えます。「あなた」が主語のYOUメッセージだと相手は攻撃されたと思って、防衛的にならざるを得ません。
「あなたのせいで」というニュアンスではなく、「私はこう思う」といったIメッセージを心がけましょう。
「正論」と「他人との比較」は封印
次に気を付けたいのが「正論」と「他人との比較」です。
正論→夫なんだから妻を助けるべきだ!
他人との比較→〇〇ちゃんのところの旦那さんはもっと優しいよ
まず、正論を突きつけられて、心の底から反省する人はいません。言えば言うほど逆効果です。
また、他人と比べられると、仮に「悪いな」と思ってもそれを素直に表現することができなくなってしまいます。
それよりも、もっと率直に、「私、いま正直いって精神的につらいんだ。だから助けて欲しい」と「素直な気持ちの言葉」を伝えたほうが相手の心にスッと入っていきます。
心の鎧を少し脱いで、「つらい」「困っている」など自己開示してみましょう。ここでも大事なのは「私」を主語にした「Iメッセージ」です。短く簡潔に伝えましょう。
目指すは会話のキャッチボール。
ドッチボールにならないように気をつけよう!
ドッチボールにならないように気をつけよう!
きっと、夫もいろいろと思うところはあるはずです。
言わないだけで自分では優しくしているつもりだし、妻を傷つけないように頑張っているのだと思います。
それなのに妻は不満そうだし、見ているとあんまり幸せそうじゃないから「なんで俺もがんばっているのにわかってくれないんだ」と心の中では思っているのかもしれません。
男性は社会の中で、自分の気持ちを正直に話すことをあまり推奨されずに育ってきました。ロジカルに、価値のあることを言わなければいけないと訓練されてきていますので、今の複雑に気持ちが混ざり合う状況に、夫自身も困惑している可能性があります。
ですから、大変だけど、妻側が話し合いのアプローチを変えて、会話がキャッチボールになるように心がけてみましょう。
目指すのはキャッチボールです。くれぐれもドッチボールにならないよう、お気をつけあれ。
【会話例 Aさんの場合】
私たち夫婦はすでに人工授精を4回していますが、夫は「疲れているから」と言ってクリニックに一緒にきてくれません。もっと自分事にとらえて欲しいです。(30代・Aさん)
ここまで読んだあなたなら、「自分事にとらえて欲しい」では相手に届かないというのがわかりますよね。なので、まずは夫へのリクエストの的を絞ります。その上で、誰のことも責めずに伝えてみます。
妻:おつかれさま。いま1〜2分いい?(相手の都合を聞く)
夫:ん?いいよ
妻:実はね、クリニックのことなんだけどさ、今なかなか結果が出てないじゃない?
それで正直、精神的にまいっている部分もあって、ひとりで診察結果を聞くのがしんどいなって思うことがあるの。(素直な気持ちの言葉)
それでね、あなたが忙しいのもわかってるんだけど(理解を示す言葉)、月に1〜2回、一緒に病院に来てもらえないかしら。
たぶん待ち時間も含めて所要時間は3時間くらいだと思う。(頻度と時間を示す)
どう?(相手の意見も聞く)
夫:んー、だめな週もあるかもしれないけど、行けるときもあると思うよ。
それにしても3時間は長いね。
妻:うん、長いよね。(相手の言葉を受け止める)やっぱりどうしてもそれくらいはかかっちゃうんだよね。
あー、でもよかった。来れるときもあるんだね。うれしい。(素直な気持ちの言葉)
じゃあ、また予定がわかったら、あなたにも相談するね。聞いてくれてありがとう!
さ、それじゃ、お風呂でも入ってこようかな。(ダラダラ長引かせず話を終わらせる)
いかがでしたでしょうか?それではもう一度ポイントをまとめてみましょう。
妊活・不妊治療中の夫への語りかけポイント
①夫へのリクエストは具体的に的をしぼる
②誰のことも責めずにIメッセージで話す
③「正論」と「他人との比較」は封印する
逆に言うと、あいまいな要望を突きつけて、責めながら、正論かつ他人と比較しながら話すと簡単にケンカになります。
せっかく子どもを持つという未来に向けてがんばっているわけですから、お互いを大事にするコミュニケーションができたらいいですよね。心からエールを送ります!
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オーク銀座レディースクリニック
住所: 東京都中央区銀座2-6-12 Okura House7階
アクセス:東京メトロ銀座駅より徒歩3分、東京メトロ銀座一丁目駅より徒歩2分、JR有楽町駅より徒歩5分
電話: 0120-009-345
オーク銀座レディースクリニックのおすすめポイント
診療は365日体制。患者様のご都合や希望に合わせた治療が可能です。働きながら不妊治療をしている方が、日曜・祝日にゆっくり診察を受けることができます。施設面では、高度生殖医療を扱うリプロダクションセンターを設置し、最高水準の機器や培養液を用いるなど最先端の技術を導入!
山下湘南夢クリニック
住所:神奈川県藤沢市鵠沼石上1-2-10 KENEDIX藤沢4階
アクセス:JR東海道線・小田急江ノ島線・江ノ島電鉄「藤沢駅」南口より徒歩4分
電話:044-322-9991(代)
山下湘南夢クリニックのおすすめポイント
待ち時間を快適に過ごしていただけるような工夫が豊富なクリニック。まず、web予約システムで、スムーズに予約をお取りいただけますとることが可能。また、院内2F、4Fの待合室には無料WiFiを設置しています。
妊活スタート!治療の流れ
「赤ちゃんが欲しい」と思ったら妊活スタート。第一歩は病院探しから始まります。
1.まずはあなたにぴったりの病院を探す
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●病院の診療時間もチェック!
自分のライフスタイルにあった診療時間のクリニックかも合わせて確認しましょう。
あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。
2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。
3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。
4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。
5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。
6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。
7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。
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不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー
6年間の不妊治療経験者で、アサーティブ・コミュニケーション(自分も相手も大切にした自己主張)の専門家。講師歴は15年。治療中は、コミュニケーション講師でありながら、夫にうまく気持ちを伝えられず、話し合いの難しさを実感。その苦しみから抜け出すために自らの専門知識を総動員して現状を分析し、自分を客観視しながら、夫と対話を重ねていくことで「妊活コミュニケーション」を開発しました。ブログ「心が軽くなる不妊治療中のコミュニケーション」は15万PVを超え、多くの悩める夫婦の心の支えに。Twitterやインスタグラムでは「さな吉」という名前で情報発信中!(@sanakichi8)
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