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【不妊治療用語】「AIH」とは?どんな方法?どんな流れかを知りたい!

2021/02/04 公開
2023/05/29 更新

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ドクターからの説明、理解したつもりだけど家に帰ってきたら「あれ?どういう意味だっけ…」ということありませんか?

知らないことや、わからないことが多い妊活や不妊治療。治療をすすめていくなかで知っておきたいキーワードをご紹介していきます。意味をしっかり理解することで、安心して治療を受けることができますよね。

今回は、赤ちゃんが欲しい公式Instagramでも知りたい用語としてお声が寄せられた「AIH」について。

AIH(人工授精)とは?

AIH(Artificial Insemination with Husband’s semen)

一般不妊治療の方法のひとつ、人工授精。女性の排卵日を適確に推定し、男性から採取した精子を濃縮処理してから細いチューブで人工的に子宮腔内に注入する。精子が子宮内に入るプロセスが人工的ですが、受精や着床などの流れは自然妊娠と変わりません。

タイミングを見はからって性交渉しても、なかなか妊娠しないときの次のステップと考えられます。

人工授精はこんな方法です

人工授精は男性の精子を採取して、直接女性の子宮内に注入する、いわばショートカットの方法です。

名前に「人工」とついているので、なんとなく不自然な治療のようなイメージを持たれがちですが、医療が加わるのは精子を子宮内に送り込むところだけ。精子と卵子の出合いをサポートしたその後は、受精も着床も、自然妊娠となんら変わりはありません。

人工授精の流れ

①エコーで卵子の成長ぐあい(卵胞の大きさ)をチェック

卵子が入っている卵胞という袋は、月経が終わるころから毎日直径約1.5mmずつ大きくなり、直径約20mmになると卵胞が破れて卵子が腹腔内にでます。これが排卵です。

排卵するときの卵胞の大きさや内膜の厚さは、人によってだいたい決まっていますので、経膣超音波(エコー)で観察する

ことにより、排卵日のおおよその予測がつきます。

②必要に応じて排卵誘発剤を併用します

世界的には、人工授精を行うときには排卵誘発も併用することが主流で、自然周期での人工授精はあまり行われていませんが、梅ヶ丘産婦人科のデータによると、自然周期と飲み薬による排卵誘発の場合で、妊娠率はどちらでもほとんど変わらないのです。

そのため、排卵が起こりにくい場合には、もちろん飲み薬や注射により排卵誘発を行いますが、多胎の防止、体への負担、経済的な負担を減らすため、卵胞数をふやす目的では使いません。

③尿中の黄体形成ホルモン(LH)で排卵日を予測

排卵は脳下垂体からLHというホルモンが一度に大量に放出されることで起こります。このため排卵の前日には尿中LHの値が急上昇します。排卵が近くなってきたころからLHを調べ、陽性になった翌日あたりが排卵日になります。

ただし、尿中LHから間接的に排卵時期を予測するため、この検査のみで排卵日を特定するのはむずかしく、超音波検査と合わせて行うことが重要です。

④当日の朝、夫の静液を採取

人工授精の当日、男性はマスターベーションで精液を採取します。夫婦で来院できる場合は、不妊クリニックの採精室を利用します。時間差もなく、持参中に精子が弱ってしまう心配もないため、特に寒い季節は来院がおすすめです。

諸事情から来院ができないときは、冷やさないよう気をつけて。密閉性が高くて外気温の影響を受けにくく、運搬性にもすぐれた「トランスポーターS」という採精容器も開発されていて、クリニックで入手できます。

※現在は採精室を中止している施設もあります。詳しくは各施設にご確認ください。

⑤元気な精子を選別します

採取した精液から少量をとり出し、顕微鏡下で数や運動率をチェック。問題がなければ、精液をパーコール液に重層し、遠心沈降を行って、受精する能力が高い運動良好な精子をできるだけ多く回収します。

これらの作業はとり違えが起こらないよう、必ず複数で厳密にチェックしています。

精液はパーコール液で調整されます
関連リンク:精液調整のビフォアアフターを動画で見てみたら

⑥カテーテルで子宮内に注入

精子の調整ができ、準備が整ったら、女性は内診台へ。精子をカテーテルで子宮内に注入します。処置時間はほんの一瞬です。カテーテルは医療用に使われる細いやわらかい管で、痛みなどはありません。

⑦施術後はふだんの生活へ

注入がすんだら、そのまま5分ほど内診台で休みますが、その後はふつうに帰宅。ふだんどおりの生活をして構いません。その後の妊娠判定の時期や方法は、それぞれのクリニックの指示に従いましょう。

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監修
監修

梅ヶ丘産婦人科院長。1979年京都大学医学部卒業後、長浜市立病院産婦人科部長をへて、京都大学病院へ。同病院の不妊外来、体外受精チームの中心メンバーとして活躍。1991年梅ヶ丘産婦人科副院長。2004年から現職。医学博士。

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