でも、私としてはせっかく東京まで行くのだから、最初から「体外受精でもいい」という気持ちでした。それに、「少しでも若いうちに、卵子を採取しておきたい」という思いもあったんです。けれど、「まずは人工授精から」というのが先生の見解。少々じれったくもありましたが、先生がおっしゃる方針で進めることに同意しました。
そして2回ほど人工授精を試みましたが、妊娠しません。そこで、私から「体外受精に進みたい」と先生に相談をして、わりと早い段階で次のステップに進みました。
採卵した卵子は52個!3回目の胚移植で妊娠
体外受精では排卵誘発剤を投与して採卵をしますが、なんと卵が52個(!)も採れたんです。多嚢胞性卵巣症候群を疑う症状が影響していたのかどうか、はっきりとしたことはわかりませんが、これには先生もかなり驚いていました。でも、たくさん採卵できたとはいえ、半数以上は未熟。成熟していたのは20個程度で、そこから受精卵となったのは6個です。
体外受精に進めば今度こそ妊娠するだろうと思っていたものの、1回目の胚移植では結果が出ませんでした。最初は妊娠ホルモン値が出ていたのに、10日後くらいの検査ではその値がゼロに。おそらく着床したものの、育たなかったようです。
期待があっただけにショックが大きかったことを覚えています。さらに、2回目の胚移植も妊娠にはいたりませでした。
もちろん、結果が出なかったこと自体も悲しいのですが、新潟から東京の遠距離通院をしていたので、「これだけがんばって通院したのに」という思いがさらにメンタルを打撃しました。
例えば、朝8時半ころに病院に到着しても、すべてを済ませて病院を出られるのは14時半ごろ。そこから新潟に戻って…という生活は想像以上に時間と労力がかかりました。なので、早く治療を終わらせたいという思いが強かったですし、この大変な遠距離通院がまだ続くのかと思うと、心が折れそうになりました。
そんな思いを経験しながら、その後、3回目の移植でようやく息子を授かることができました。「待ちに待った妊娠」だったので、わかったときは本当にうれしかったです!

小さな胎嚢が大きく育ってくれました。

産まれてきてくれてありがとう。
そっと寄り添って話を聞いてくれる夫が、心の支えに
妊娠しない現実や、遠距離通院の大変さなど、メンタルが弱っていたときに心の支えになってくれたのは、やはり夫です。
夫は、特別な言葉をかけてくれるタイプではないのですが、いつもそっと寄り添ってくれて、治療の内容にもしっかり関心を持ち、話も熱心に聞いてくれました。だからといって私の一喜一憂につられるのではなく、いつもフラットな姿勢で聞いてくれたんです。それが、かえってよかったのだろうなと思います。

妊活中は旅行に行ってリフレッシュ。

大楠がある来宮神社(静岡県熱海市)で安産祈願。
最初の検査や人工授精のときは、夫と一緒にクリニックに行きました。待ち時間にはふたりで外出してカフェに行ったり、おいしいものを食べたり。朝早くから半日がかりの大仕事なので、息抜きがないとストレスが溜まってしまいます。だから、少しでも楽しみを見つけながら過ごすことを、通院ではとても大事にしていました。
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PROFILE●本田朋子(ほんだともこ)さん
1983年8月16日生まれ、愛媛県出身。2006年4月にフジテレビ入社し、アナウンサーとして数々の番組で活躍。2013年にプロバスケットボール選手の五十嵐圭さんと結婚し、フリーアナウンサーに。2018年10月に第1子(男の子)を、2023年7月に第2子(女の子)を出産。Instagram▶@tomoko_honda_official_phonics/ オフィシャルブログ▶「Sunny Days」
取材・文/柿沼曜子
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