通院するたびに“申し訳なさ”を感じていた。再び採卵からスタートするのも辛い…妊活を休憩することに【100人の妊活・不妊治療記#004】 | 4ページ目 (4ページ中) | 不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし(赤ちゃんが欲しい)
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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 体験談 通院するたびに“申し訳なさ”を感じていた。再び採卵からスタートするのも辛い…妊活を休憩することに【100人の妊活・不妊治療記#004】

通院するたびに“申し訳なさ”を感じていた。再び採卵からスタートするのも辛い…妊活を休憩することに【100人の妊活・不妊治療記#004】

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2カ月ほど通院をお休みしていたのですが、その間に、20年飼っていた愛猫が亡くなったんです。実家にいってお見送りをしたり、気持ちを整理していたら、予定よりも少し多めにクリニックに行かない空白期間ができました。

「そろそろ紹介状を書いてもらおうかな」と考えていたとき、そういえば生理が来ていない…と気づいたんです。

でも、もともと生理が止まってしまうこともあったので、あまり深く考えていなくて。ふと排卵しているのかは、気になって排卵検査薬を試してみると、今までに見たことないほどくっきりと濃い判定結果がでました。

受診の前に念のため妊娠検査薬も試してみると、うっすらと陽性反応が。そんな状況でクリニックを受診しました。お休み期間は基礎体温もつけておらず、何も記録がなかったため、妊娠何週か調べることができず、先生から「何もしてなかったの!?」と驚かれました。

夫には「妊娠したかもしれない」とエコー写真とともに報告したのですが、今までに採卵時にみていたエコー写真などと、今回のエコー写真の違いがよくわからず…(笑)。2人してあまり実感がわかなかったのを覚えています。


心拍がはじめて確認できた日のエコー写真。

結局、次の受診で着床と赤ちゃんの心拍が確認でき、妊娠が確定。それまでは不安で不安で、2日に1回くらいの間隔で妊娠検査薬を使って、陽性が出るかを確認し続けていました。クリニックで正式に妊娠が確定したときは、本当にほっとしました。

上司には「急に休みをとることがある」と伝えました

タイミング法をしていたときは、クリニックと職場が近く、幸いクリニックが19時まで開いていたので、通院はそれほど大変ではありませんでした。18時に仕事が終わって、クリニックに立ち寄り、20時すぎに帰宅する日々を送っていました。

不妊治療専門のOクリニックに転院する際には、職場の男性上司に相談しました。私の職場には子どもがいる人が少なく、上司も不妊治療についてはあまり知らなそうだったので、「人工授精や体外受精の前後は休みを取ることがある」ということや、「体調次第でどうなるかわからない治療」であることなど、考えうることをできるだけ具体的に話しておくようにしました。

実際、卵子が育つまでは終業後になんとか通院できていたのですが、卵子が大きくなってくると「明日の朝、きてください」と突然言われることもあり、仕事終わりに「明日休みたいです」「半休もらいます」と言わなければいけないこともしばしば…。

通院するたびに“申し訳なさ”を感じていました

体外受精に進んでからも仕事との両立に苦労しました。私が通っていたクリニックでは、排卵誘発剤の注射のために通院が必要(自己注射は不可)でした。連日、始業から30分遅れて出勤することを事前に報告しました。上司は「大変なんだろうね」と理解は示してくれていましたが、1o人ほどの少数の職場で、不妊治療をする女性が初めてのパターンだったこともあり、とまどっていたと思います。

そして、わたしの中でも遅刻などの回数が増えるごとに「申し訳ない」という気持ちが大きくなっていきました。でも、同僚1人ずつに「不妊治療をしている」と話をするわけにもいかないし…。「今日も休みなの?」と言われることもありましたが、話せる人にだけ話して、休むごとに謝ったりお礼を言ったり、そんな毎日でした。

私は事務職ですが、会社の催しで展示会などもたびたびあり、そのつど受付などの仕事をしないといけなくて。一度、展示会の前日に「明日休ませてください」と電話すると、上司からポロっと「次の日にずらせないのか?」と言われたことがありました。日々、フォローをしてもらっていますし、本当にありがたかったのですが、不妊治療を通して「もっと妊活でお休みが取りやすい社会になったらいいのにな…」と実感したりもしました。


妊娠6ヶ月に入り、マタニティ旅行をした時の写真です。鮑を食べると目のきれいな子になると言われ、火を通して食べたりも

「今までがんばってきたから」の言葉が本当にうれしかった

何年も不妊治療を続けてきた私たち夫婦。自然妊娠だとわかったとき、自分でも正直「あれ?」と思いました。

ですが上司や友だちに報告すると、「今までがんばってきたから、成果が出たんだね!」と言ってくださることが多くて、それがすごくうれしかったんです。

なかには、「治療が負担だったんじゃない?」とか、「治療をやめたからできたんでしょ」と考える人もいると思うんですけど、そう言われると今までくり組んできたことがすべて否定されたようで、悲しい気持ちになっていたと思います。

治療はもちろん、ほかにも鍼に通ったり甘いものを控えたり、日常生活でも小さい努力や我慢を継続してきたので、それが実ったと言ってもらえた気がしてうれしくて。がんばってきてよかったな、と心から思うことができました。だから、みなさんがかけてくださった言葉が本当に本当にうれしかったです。

不妊治療の経験などをへて、さずかった息子は1歳になりました。私も仕事復帰を控えています。あの頃の気持ちは今でも大切に忘れずに過ごしています。


1歳の息子と夫との家族写真

※あくまで個人の体験です。治療や薬の処方などに関しては必ず医師に相談してください。

まとめ/伊藤絵里子

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