【病院指導のタイミング法】妊娠するための排卵日を把握!病院での治療の流れ、タイミング法に向かないケース、なかなか結果がでない場合は?
illust/すぎうらゆう
画像ギャラリー自分で排卵日を予測してセックスをする自己流のタイミング法。次に考えられるん妊活のステップは、病院指導のタイミング法です。
超音波検査や、尿検査、血液検査などから、より正確に排卵日を特定することができます。
今回は病院指導のタイミング法について解説していきます。
排卵日をより正確に測定するために、子宮内膜の状態や卵胞を確認
超音波検査で子宮内膜の状態や卵胞の大きさをチェックし(卵胞は18~22cmくらいに成長すると排卵を迎えます)、尿や血液検査からホルモン値を調べることで、より正確に排卵日を特定。検査結果をもとに医師から排卵日を伝えられたら、その日にセックスをしてタイミングをはかります。
病院指導のタイミング法の流れ
1:卵巣や細胞をチェック
月経中~月経直後は卵胞ホルモンが分泌され、卵巣内で卵子が育つ時期。
超音波検査で卵巣の様子や卵胞の成熟具合いを調べ、排卵に問題がないかを確認して排卵日を予測。
2:より正確に排卵日を予測
排卵日をより正確に予測するため、予測した排卵日の直前に再受診。
超音波検査で卵胞の大きさや、排卵日前にふえる黄体化ホルモンの値から、セックスする日が指導されます。
3:排卵日ごろにセックス
検査の結果から総合的に判断し、スケジュールを決定。
排卵後の卵子の寿命は半日~1日、精子の寿命は射精後2~5日。予測排卵日を含め前後5日間くらいの間にセックスを。
4:排卵の有無をチェック
予測した排卵日後の受診し、超音波検査で卵巣を確認。卵胞がなくなっていれば排卵があったと判断されます。
場合によっては黄体ホルモンなどの採血を行なうことも。
授かりづらい原因が見つかれば治療と並行して行なう場合も
病院でのタイミング法には様々なバリエーションがあります。もしホルモンバランスが乱れているようならホルモンを整える薬を使う、検査で排卵していないとわかったら排卵誘発剤を使いながらタイミング指導を受けることもあります。
病院指導だと自己流よりは効果は望めますが、タイミングが合っていても他に不妊の要因があれば妊娠はできません。検査によって多嚢胞性卵巣症候群や無排卵月経などの排卵障害が見つかった場合は、タイミング指導と並行してそれに対する適切な治療を行ないます。
タイミング法に向かないケースは?
●フーナーテストの結果が悪い
●男性不妊の問題がある
●卵管や卵管采に癒着や閉塞がある
●子宮筋腫や子宮内膜症などがある
●子宮奇形がある など
こうした場合は、それぞれの症状に応じた治療をしたり、人工授精や体外受精に移行するのが一般的です。
関連リンク:「人工授精」の妊娠率はどれくらい?保険適用の一般不妊治療の選択肢
タイミング法の受診、基礎体温表は持っていくべき?
基礎体温表は、医師に体の状況を把握してもらうための、治療をするうえで重要な情報源となります。
個人差はありますが、だいたい月経周期は26~35日ぐらいで、基礎体温をはかってグラフ化すると低温期と高温期に分かれます。低温期が終わるころに一度体温が低下し、高温期に入ります。このときが排卵の目安です。基礎体温を3ヶ月ほどはかってみると自分の月経リズムが分かってきて面白く感じる人も。
病院を受診するとき基礎体温は絶対になくてはいけないものではありませんが、基礎体温から分かることがたくさんあります。病院指導のタイミング法を受けていても、なるべくなら持参したほうがいいでしょう。
関連記事:普通の体温計では測れない⁉︎「基礎体温」って何が違うの?
病院指導のタイミング法。なかなか結果が出ない場合は?
病院指導のタイミング法を何回か続けて妊娠しなかった場合、排卵誘発剤を使うこともあります。
排卵誘発剤とはその名の通り、排卵を促す薬。排卵誘発剤の目的は、自然に排卵する場合と同じように排卵させること。始めのうちは飲み薬を処方され、飲み薬で効果がえられなかった場合注射を使うことになります。
排卵を促す排卵誘発剤は、卵胞の数を増やして妊娠の確率を上げるために使われることもあります。排卵誘発剤は、人によっては目まいやむくみ、卵巣が腫れるなどの副作用が出ることがあるので慎重に処方されます。
関連記事:不妊治療で使う「排卵誘発剤」の効果や副作用、使い方は?
人工授精や体外受精へのステップアップのタイミングは慎重に
検査で特に異常が見つからないまま6回以上病院指導のタイミング法をトライして妊娠に至らなかった場合は、次のステップを考えます。しかし、女性が35才以上だったり、男性が射精障害や性交障害があって夫婦生活が持てない場合は、もっと早くにステップアップを提案することも。
不妊治療の流れは、タイミング法→人工授精→体外受精・顕微授精といわれますが、これは人によって違いますし、病院や医師の方針によっても異なります。「治療はこうでなければいけない」という決まりはありませんが、妊娠できる可能性は1年に12回しかないので、夫婦で治療方針を相談しておくことが大切です。
書籍『はじめての妊活』よりWEB掲載のため再編集しています
【体験談】病院指導のタイミング法で妊娠しました!
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